ゴルフの“世界最高の夢舞台”、マスターズ(現地4月11日~14日)に初出場する久常涼(21、SBSホールディングス)が、憧れの大会を前に思いを語った。
久常は去年9月にフランスオープンで優勝し、日本人史上3人目(青木功、松山英樹)となる欧州ツアー制覇。日本人初となる新人王に輝き、特別招待でマスターズへの出場権を獲得した。岡山の作陽高校出身で、同校の先輩には女子プロゴルフの渋野日向子(25、サントリー)がいる。「同郷の先輩が(2019年の)全英女子オープンを勝たれていたりとか、メジャーでも優勝されているので、僕もそれに続けるようになれたらなと思っています」。4大メジャーで勝ち、PGAツアーで長くプレーをするのが夢だという。

日本人初の欧州ツアー新人王

Q.フランスオープンを優勝されたときどんな気持ちでしたか?
久常:正直優勝できるとも思ってもいなかったので、終盤バックナインでスコアを伸ばすことができて(5バーディー)優勝できたので、優勝を意識した中でプレーした形ではなかったですけど結果的に良かったなっていう感じです。

Q.日本人初、欧州ツアー新人王については?
久常:
そうですね、その辺少しうれしかったというか、日本人初でそういう賞をいただけたというのは本当にうれしかったです。

Q.マスターズから招待の連絡をもらった時どんな気持ちでしたか?
久常:
正直、今年自分が招待を受けるとは思っていなかったのですごくびっくりしましたし、本当に子供のころから出たかった大会でもあるので、本当に嬉しいというか。ちょっと驚きが大きいというのが正直なところです。

Q.どんな形で連絡がきましたか?
久常:
最初は自分の携帯に留守電という形で来てて。そのあとマネジャーさんのほうを通じて電話で特別招待がありますと、オーガスタ(ナショナル)の方から直接ご連絡をいただきました。

久常

3歳の頃、「父親にゴルフ場に連れて行ってもらったのがきっかけ」で、競技人生をスタートさせた久常。学生の頃から可能な限り、一人で遠征をしてきたといい、それが今のゴルフに活かされていると話す。

久常:飛行機のチケットからホテルもそうですし、その辺はだいだい自分で調べてとるようにしています。ゴルフも組み立てが大事だったりとかもしますし、そういった意味でホテル(の予約を取ること)だったり移動からすべてが繋がっている面もあるのかなって思います。自分もいいように進められるっていうのもあるので、自分で取るようにはしています。

Q.自身のプレースタイルというのは?
久常:
ロングゲームが得意だと思うので、ショットであったりとか、Tショットの精度とかロングゲームでスコアを組み立てていくと思うので、その辺を武器に頑張っていきたいと思います。

「初のメジャー大会がマスターズは驚き」

Q.マスターズという舞台はどんな舞台だと思いますか?
久常:
マスターズは一番出られるのが限られている試合なので、(出場資格が世界ランキング)50位以内の選手だったりしますし、一番僕が出たかった試合。すごく特別な舞台だと思います。

Q.4大メジャーの中でもやっぱりマスターズが特別?
久常:
そうですね、出られない大会だと思うので、そういったところで自分の初メジャーがマスターズというのは少し驚きなんですが、頑張りたいです。

久常と松山

Q.松山(英樹)選手と会話されました?
久常:
そうですね。「いいところだよ」と。

Q.マスターズをテレビとかでご覧になっていると思いますが、印象に残っているシーンなどありますか?
久常:
やっぱり松山さんが優勝された大会(2021年)は自分もずっとテレビで見ていましたし、マスターズで松山さんが優勝される、日本人選手がメジャーの世界で勝つ瞬間を見られたっていうのはすごく…なんかいい言葉は出てこないんですけど、自分もこの舞台で戦いたいとすごく思った大会でした。

Q.オーガスタでここがカギになるなというホールはありますか?
久常:
特に後半12番のショートだったりとか10番から12番までのあたり、とても難しいでしょうし、テレビで見ている印象と実際行くと変わると思うんですけど、気が抜けないホールが多いと思うんで、精一杯頑張れればと思います。

Q.楽しみにしているホールは?
久常:
そうですね、16番のショートホールだったりとかは盛り上がるホールでもありますし、ホールインワンが出るホールでもありますし。そういった意味で、良いショット打てればいいかなって思っています。

Q.マスターズの意気込み、具体的な目標を教えていただけますか?
久常:
そうですね、まずは4日間戦いきることが大事になってくると思うんので4日間楽しみながら特別な1週間を過ごしたいなと思っています。やっぱり出るからには勝ちたいですけど、なんかそういう感じでもないので、自分らしく4日間楽しくプレーができればなと思っています。

■久常涼(ひさつね りょう)
2002年9月9日生まれ、21歳。岡山県出身。175cm・75kg
3歳からゴルフを始め、2018年岡山県作陽高校1年で全国高校選手権で優勝、高校3年生でプロに転向。2022年から海外ツアーに挑戦、2023年9月「フランス・オープン」で日本人史上3人目の欧州ツアーでの優勝を達成。日本人選手初の欧州ツアーの新人王。ドライバーの平均飛距離は300ヤード。

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