トップリーグに参戦して4季目を迎えるハンドボール女子のラティーダ・テラスホテルズ。これまでのシーズン大きく負け越してきたチームは今シーズン若手が台頭し得点力がアップ。好調の兆しが見えています。それを支えているのは…

「みんなで頑張ろう…」

泣き出す選手がいるほどの、厳しい練習。

400メートル×10本のRunトレーニング。陸上の駅伝部のような練習です。今シーズンから試合数が、これまでの20試合から30試合に増える女子リーグでは、スタミナの強化が求められています。

厳しい練習を自分たちに課す


▽田口舞選手
「きついっす、何とか最後までやります」
「でもだいぶ走れるようになっている、良いと思います」

9月に開幕したハンドボールのトップリーグ。これまでのシーズン大きく負け越してきた参戦4季目のラティーダは現在、7試合が終わって3勝1分け3敗の7位。

首位を走るブルーサクヤ鹿児島から金星を挙げるなど健闘を見せています。

▽東長濱秀作監督
「3勝は3勝なんですけど、それ以上に取りこぼしているからもっと勝ち点を積めたなっていうのが、実際の振り返りというか」

健闘の要因は、若手選手の台頭にあります。昨シーズンの後半、大卒ルーキーが8人加入。大卒2年目の選手を含めると、選手の半分以上が若手になりました。

▽桑原美紗季主将
「すごく勢いをもたらしてくれて、それプラス元々いた選手もうまくかみ合って、チームの雰囲気も良くなって、勢いのまま試合にも臨めている」

これまでハーフコートでのセットオフェンスに課題があったラティーダ。昨シーズンからプレーする若手選手たちとの連携が取れ始め、課題を克服しつつあります。

▽東長濱秀作監督
「極端に言うと、昨シーズンのトータルスコアの平均点がセットオフェンスだけで取れている。あとは速攻でいかに上積みできるかで、これが30点にいくのか、25点に留まるのか」

現在リーグの得点ランキングトップ(46得点)に立つのはラティーダのルーキー、県出身の喜納歩菜(那覇西高校出身)です。

監督は独特の言い回しで喜納への期待を語ります。

▽東長濱秀作監督
「ハンドボールはものすごい下手くそです、鍛えがいがあります。伸びしろしかないですね。(キャスターから喜納に) “監督が期待しているみたい” と伝えてください。へこたれずに頑張れと、僕がそういうことを言わないので」

下地キャスターが伝えてみると…

▽喜納歩菜選手
「そうです、全部下手くそです。頑張ります!」

那覇西高校時代からエースとして活躍し、チームの全国3位に貢献した喜納は、日体大を経て、地元沖縄に戻ってきました。

那覇西高校時代の喜納(2019年)

▽喜納歩菜選手
「シンプルにハンドボールが好きで、沖縄が好きなので」
「日本リーグでプレーするってことは当たり前のことじゃないと思うし、日本リーグっていう舞台に立ちたかった、それをこの沖縄で実現したかったです」

「1つのシュート、1つの体を張るディフェンスで、チームのピンチの流れからチャンスに変えていけられたらな、って思います」

厳しい走り込みも、全員で乗り越えたあとは、充実の表情があふれていました。

「はあはあ、きつい…」
▽加入2年目 當山桃加選手
「桃の腿(もも)がヤバいです(笑)」

創部初のプレーオフ進出(5位以上)を狙うラティーダ。チーム一丸となる選手たちの表情は笑顔があふれていました。

(取材 下地麗子)

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