■パリオリンピック™ 卓球男子団体・準決勝 日本-スウェーデン(日本時間8日、パリ南アリーナ)

卓球男子団体の準決勝で世界ランク4位の日本は、強豪スウェーデン(同7位)にフルマッチの激闘の末、2-3で敗れリオ五輪以来となる決勝進出を逃した。

2勝2敗で迎えた第5試合、エース張本智和(21)がA.シェルベリとのフルゲームの末に、最後は9-9から連続ポイントを許して敗れ、3時間を超える死闘も無念の逆転負けを喫した。

第1試合のダブルスで戸上隼輔(22)・篠塚大登(20)ペアが逆転勝利をつかみ勢いをつけると、張本が今大会シングルス銀メダリストのT.モーレゴード(22)を下し、“エース対決”に勝利。だが第3試合では戸上が逆転負け、続く篠塚もモーレゴードに善戦するも敗れ2勝2敗の五分に。最後は張本に委ねられたが、勝利に王手をかけながらも逆転負けとなった。

激闘を終えた張本は「もうみんなでメダルを取りたい、スウェーデンに勝ちたい、それだけでした」と試合を振り返った。「もうやるしかないです。もうただひたすら頑張るしかない」と敗戦のショックから切り替え、3位決定戦へ前を向いた。

日本は決勝進出は逃したが、3大会連続の表彰台をかけ、中国対フランスの敗者との3位決定戦(日本時間9日午後5時)に挑む。

◆ダブルス先勝で流れをつかむが、勝負は最終戦までもつれる接戦に

第1試合のダブルスは戸上・篠塚ペアがA.シェルベリ・K.カールソンペアと対戦。第1ゲームは序盤から相手のペースでリードを許すと、後半は戸上のフォアなどで追い上げるが8-11で落とす。第2ゲームは攻めの姿勢を強め、戸上の強烈なカミソリドライブ、篠塚も強打でポイントを取るなど、このゲームを奪い返した。第3ゲームはさらに攻撃的な卓球で11-4と圧倒。第4ゲームも篠塚のカウンターが炸裂するなど主導権を握り、最後は篠塚、戸上のフルスイングのフォアが決まり11-7で勝利。

初戦で貴重な白星をつかみ、第2試合は張本がT.モーレゴードとエース対決。第1ゲームは序盤から接戦となり、7-7から得意のバックハンドが連続で決まる。デュースとなったが、最後は張本のフォアが決まり13-11で先取。第2ゲームは相手の回り込みのフォアに苦しむなど一進一退の展開。張本もクロスへのフォアで応酬するが、モーレゴードの多彩な強打を防げず9-11で落とす。第3ゲームは相手のミスも増え11-5で圧倒。第4ゲームは粘る相手に先にゲームポイントを奪われたが逆転し、最後はチキータレシーブでミスを誘い12-10で勝利した。

第3試合は戸上が五輪3度目出場のK.カールソンと対戦。第1ゲームは序盤から先手で攻撃を仕掛け、11-7で流れをつかむ。第2ゲームは相手にリードされる展開から得意の“カミソリドライブ”で追いつくも、接戦を落とした。第3ゲームも流れはカールソンで9-11で落とし後がなくなった。第4ゲームも相手の強打が連続で決まり、戸上もサーブレシーブでミスをするなど精彩を欠き、5-11で逆転負けを喫した。

第4試合は篠塚が今大会初のシングルスで、相手エースのT.モーレゴードと対戦。序盤から6連続ポイントを許すと、相手の流れを崩せず最初のゲームを落とし、第2ゲームも連続で奪われた。だが第3ゲームは先手で攻撃を仕掛け、激しいラリーを制するなどリード。チキータで相手のミスを誘い、銀メダリストを相手に11-5と奪い返した。第4ゲームは10-10の接戦となったが、最後まで攻め続けるも及ばず10-12。ゲームカウント1-3で敗れ、勝負はエースの張本へ委ねられた。

第5試合は張本がA.シェルベリと対戦。過去4勝4敗の難敵に序盤から得意のドライブや速攻が炸裂。第1ゲームを11-5で先取すると、第2ゲームも11-5で奪い勝利に王手。だが第3ゲームは相手のチキータやカウンターが決まるなどリードを許し、7-11と奪われる。相手に流れが傾きかけ、第4ゲームも落とし、第5ゲーム前では足を気にする場面もみられた。最後は9-9の接戦から2ポイント奪われ、勝利に王手も無念の逆転負けとなった。

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