▼上場基準 取引所に上場するのに満たすべき要件のこと。基準をもとに新規上場を認めるか審査したり、上場を廃止するか判断したりする。東京証券取引所の場合、プライム、スタンダード、グロースの市場区分ごとに株式の流動性やコーポレート・ガバナンス、経営成績などの項目で異なる基準を設けている。プライム市場の基準が最も厳しい。

以前は旧2部や旧マザーズに上場した企業が緩い基準で旧1部に昇格するルートがあり、成長性に乏しい旧1部企業が増える要因となっていた。上場廃止の基準も新規上場に比べて緩く、不振企業の退出が進まなかった。このため東証は2022年4月の市場再編で、他の市場区分に移るハードルを上げたほか、企業に上場後も一定の経営水準を求める「上場維持基準」を設けた。

上場維持基準では流通株式比率や流通時価総額などで一定水準を上回ることを求め、満たさなければ上場廃止となる。ただ市場再編で経過措置が導入され、同基準を満たさない場合でも計画書や進捗状況を開示すれば上場できるとした。当初は経過措置の終了時期が決まっていなかったが、東証は23年1月、3月期企業の場合で経過措置を25年3月末で終えると発表した。

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