フェラーリが突如として「F80」というスポーツモデルを発表した。いわゆる通常ラインナップのフェラーリとは異なり特別なモデル「スペチアーレ」となるこのモデル。中身もすごいがやっぱり伝説をオマージュしたデザインが凄すぎるぞ。

文:ベストカーWeb編集部/写真:Ferrari

■どことなく漂うGTOとF40の香り

どことなくかつてのモデルのオマージュも感じるエクステリア。かなり思い切ったデザインだが破綻していないのはさすが

 フェラーリのスペチアーレ。英語で言えば「スペシャル」で「特別なモデル」を指す。これまでに40周年記念の「F40」や、創業者の名を冠した「エンツォ」など自動車史に残る名車たちが生まれてきた。

 今回発表されたF80はその系譜をひくモデルになる。フェラーリはプレスリリースのなかで「F80はGTO、F40、ラ・フェラーリなどの殿堂に加わる799台のモデルです」と書いている。

リア周りはF40に見える。もちろん最新の空力技術が反映されているぞ

 エクステリアを見てみるとまず目に入るのがリアカウル。F40はサメのエラのようなダクトがついたアクリルガラスがエンジンフードとして鎮座するが、F80のカウルもまさにそのような雰囲気を漂わせている。

 ボディシェルはカーボン製で、エアロダイナミクスはもちろんF1やWECの技術が投入されているから、オマージュだけを意識したモデルでないことは言うまでもない。

■ハイテクフェラーリとして内燃機関の集大成

V6エンジン採用はレースとの関係性を考えれば必然だ

 今回のF80のパワーユニットはV6の3000ccハイブリッド。9000回転まで回る900馬力の途方もないパワーに、リア最大70kW/フロントは左右にひとつずつ搭載されるモーターが各最大105kWのモーターを搭載。

 この構成からもわかるように、やっぱりフェラーリは内燃機関へのプライドを持ち続けているし、そこで勝負しないでどうするんだという気概を感じる。きっと歴史がそうさせるのだろう。

 フェラーリは公式発表でこう説明している。

真っ赤なバケットシートはドライバーズシートのみ。幸運なオーナーの特等席だ

「GTOとF40はV8ターボが搭載されました。これは当時のF1がそうであったからであり、今回のF80には現代のF1とWECのレギュレーションとなるV6+ハイブリッドが搭載されるのは必然なのです」。

 いつの時代もレースと市販車が表裏一体のフェラーリ。やっぱりこの手のスペチアーレにはロマンを感じるし、買えない身としてもやっぱり気になる!!!

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