こともあろうに認証不正問題で揺れるダイハツ工業の関連業務で、トヨタ自動車グループの広告関連会社の元社員らが巨額の架空請求を繰り返して逮捕されるとは呆れ返るばかりである。
トヨタ自動車の完全子会社のダイハツ工業のウェブサイトの保守管理業務をめぐり、架空の業務代金名目で取引先から約1億6000万円を詐取したとして、警視庁が、トヨタ傘下の広告関連会社「トヨタ・コニック・プロ」(旧社名デルフィス)の元社員ら2人を詐欺容疑で逮捕したという。
きょうの読売などにも「トヨタ系元社員ら詐欺疑い、2人逮捕、架空請求で1.6億円」などと取り上げているが、架空請求を約4年間で約50回も繰り返し、総額約3億6000万円を詐取したとみられる。
捜査関係者によると、元社員ら2人は共謀して2020年4月~22年1月にかけて、コニック社が受注したダイハツのウェブサイトの保守管理業務を巡り、下請けの広告関連会社に対し、2次下請けの知人の会社からサーバー監視などの架空の業務代金を約20回にわたって請求し、約1億6000万円をだまし取った疑い。
逮捕されたトヨタ系広告会社の元社員は当時、社内でウェブサイトの保守管理業務を統括する立場だったという。警視庁は詐取金の約8割が元社員がダミー会社として設立したペーパーカンパニーを介して還流したとみており、還流資金を個人口座などで受け取り、一部は遊興費やギャンブルに充てられていたという。
その元社員は内部調査で不正が発覚し、22年12月に懲戒解雇されたが、コニック社は2021年1月に社名を「デルフィス」から変更している。そのデルフィスの前身は「南北社」という社名で、トヨタでは「販売の神様」と呼ばれた旧トヨタ自動車販売の社長を務めた神谷正太郎氏の資産管理会社だった。1999年にはトヨタがその南北社の全株を買い取り、トヨタグループとして本体から経営陣らを送り込んでいるほか、大手広告代理店との連携でイベント企画など広告業務の強化を図っている。
2024年10月10日付
●衆院解散総選挙、経済・政治改革争点、27日投開票、短期決戦 (読売・1面)
●トヨタ系元社員ら逮捕、詐欺容疑、計3.6億円架空請求か(読売・34面)
●無人運転トラック、27年度めざす、いすゞ・南真介社長(朝日・7面)
●電気ガス代支援今冬も、政府調整、ガソリン補助も延長 (毎日・4面)
●ガソリン5週連続値上がり175円 (産経・12面)
●大型ハリケーン産業集積脅かす、車など供給網影響も、米南部、税や人件費軽く企業流入(日経・2面)
●GM、EV電池戦略見直し、現代自と提携見据え、低コスト調達増 (日経・15面)
●ホンダ、米で170万台リコール (日経・15面)
●ホンダジェット開発者 藤野道格氏に聞く、旅客機、国産の発想転換を、1社で開発はリスク、途中で設計変えない (日経・16面)
●日産の時価総額,日系車6位に、北米不振、いすゞに逆転許す (日経・18面)
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