■フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦 NHK杯(9日、国立代々木競技場第一体育館)

女子シングルのフリースケーティング(FS)が行われ、ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(24、シスメックス)が圧巻の演技で合計231.88点をマークし、今季世界最高点でNHK杯3度目の優勝を果たした。

日本勢はSP2位の千葉百音(19、木下アカデミー)が212.54点の高得点で2位。さらに青木祐奈(22、MFアカデミー)も自己ベストで3位に入り、NHK杯では2008年(浅田真央、鈴木明子、中野友加里)以来、16年ぶりの表彰台独占(2020年コロナ禍による非公認大会を除く)となった。

第2戦のスケートカナダで連覇を果たした坂本は、今大会の優勝でGPシリーズ上位6人で争われるGPファイナル(12月、フランス・グルノーブル)への進出を決めた。

千葉と青木が会心の演技で暫定1位・2位の中、最終滑走で坂本が登場。冒頭で幅のあるダブルアクセルを決めると、3回転ルッツ、さらにダブルアクセルから3回転サルコウへの連続ジャンプで得点を重ねていく。後半は3回転ルッツからのコンビネーション、3回転フリップ、3回転ループを決め、最後のステップまで滑り切った。重圧を乗り越えて坂本は、演技後にガッツポーズをみせ、観客の大歓声に笑顔で応えた。

千葉は序盤の連続ジャンプを決めると、以降のジャンプを次々と成功させる。さらに柔軟性を活かしたスピンで観客を魅了し、ほぼノーミスの演技をみせた。ほとんどの要素でGOE(出来栄え点)で加点がつくなど、得点は自己ベスト(214.98点)に迫る212.54点をマークした。

青木は前半4本のジャンプを着氷させると、後半はこらえながらも連続ジャンプを降りて流れを作る。最後の3回転フリップも決めるなど、ジャンプで大きく崩れることなく滑り切り、演技後は両手でガッツポーズ。得点はフリー自己ベストに迫る125.29点で、合計では自己ベストの195.07点を叩き出し、キス・アンド・クライで歓喜の涙を流した。

【女子シングル・結果】
1位)坂本花織 合計231.88点
2位)千葉百音 合計212.54点
3位)青木祐奈 合計195.07点

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