運命のプロ野球ドラフト会議当日の朝8時。東京都府中市にある明治大学野球部のグラウンドにはいつもと変わらぬ声が響き渡っていた。

先頭になって声を出しているのは、ことしのドラフトの超目玉選手の 宗山塁 。“20年に1人の逸材” と呼び声高いショートストップは、ことしのドラフトで唯一、事前に1位指名が公表された選手だ。

練習中にチームメイトから「カープが当たりくじ引くでしょ!?」「日本ハムに決まったら新庄監督来るから日本ハムがいいな!」などとからかわれても笑顔で流した。

黙々と練習に励む宗山は、アップのあとに素振り・バッティング・キャッチボール・ノック・投内連携といつもどおりの練習に汗を流した。

子どものころから “この日” を夢見てきた野球人生の分岐点、ドラフト当日でも来週に控えた法政大学とのリーグ戦最終カードに向け、気の緩みを見せないところが宗山らしく頼もしい。

全体練習が終わったあとには30分程度、居残りノックを受けて、いつもの朝の日課を終了した宗山。

最後にはふだんグローブをつける左手にボールを持ち、何の違和感もないフォームから速球を数球投げて練習を終了。11時にグラウンドを後にした。

広島出身のチームメイトは「カープに来てほしい。背番号6が空いている」、兵庫出身のチームメイトは「阪神に指名してもらって阪神に獲得してほしい」と、チーム内でもさまざまな思いが交錯する。

6時間後には野球部の同期40人が見守る中、宗山と交渉権を獲得する球団が決まる。「ドラフト会議 2024」の模様は、24日午後4時40分からTBS系テレビで放送予定。

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