■大相撲秋場所・千秋楽(22日、両国国技館)
前日2度目の優勝を決めた西関脇・大の里(24、二所ノ関)が、東関脇・阿炎(30、錣山)に引き落としで敗れ、14勝には届かず13勝2敗で今場所を終えた。
結び前の一番で土俵に上がると大きな歓声で迎えられた大の里。立ち合い、阿炎の諸手突きで上体が浮いてしまうと、引き落としで土俵に手をつき、館内はため息に。それでも優勝を決めた大の里に花道では温かい拍手が送られた。
今場所は初日から破竹の11連勝と唯一の“全勝街道”。12日目に若隆景と熱戦の末に敗れたが、琴櫻(13日目)、豊昇龍(14日目)と2大関を撃破。今場所は安定の相撲で快進撃をみせ、見事2度目の賜杯を手にした。
千秋楽を終え、三役での直近3場所で2度の優勝、白星は合計34勝に到達し、昇進の目安となる33勝を星1つ上回った。幕下付け出しデビューから所要9場所での大関昇進となれば、昭和以降では豊山と雅山の所要12場所を大幅に上回り“史上最速”での昇進となる。
大の里は新入幕の初場所で11勝、続く春場所でも11勝と優勝争いに絡む活躍をみせ2場所で新三役へ。翌夏場所は12勝3敗で初優勝を果たし、初土俵から7場所での“史上最速V”。尊富士の所要10場所(幕下・三段目付出を除く)、幕下付け出しでは故郷石川県出身の横綱・輪島の15場所を大きく塗り替えた。関脇で挑んだ先場所は9勝6敗。
また、今場所は敢闘賞と技能賞のダブル受賞で通算8回目。自身の持つ新入幕からの三賞連続受賞記録を「5」に更新した。
【大の里・幕内5場所成績】
1月初場所 11勝4敗(前頭15)敢
3月春場所 11勝4敗(前頭5)敢・技
5月夏場所 12勝3敗(西小結)優勝・殊・技
7月名古屋場所 9勝6敗(西関脇)殊
9月秋場所 13勝2敗(西関脇)優勝・敢・技
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