優勝した竹田麗央=川奈ホテルGC富士C(中島信生撮影)

女子ゴルフの第42回フジサンケイレディスクラシック最終日は21日、静岡県川奈ホテルGC富士コース(6494ヤード、パー71)で行われ、21歳の竹田麗央が首位から6バーディー、2ボギーの67で回って通算12アンダーの201で逃げ切り、2週連続優勝を果たした。ツアー初制覇から2週続けて勝つのは、2022年の岩井千怜以来、史上4人目。

2位に2打差で迎えた18番(パー4)。第2打を2メートルにつけ、勝利を確信した竹田はグリーンに向かう際、キャディーを務める兄の有男(ゆうた)さんに「勝ったらハイタッチしようか?」と声をかけた。

もともと感情をあまり表に出さず、前週のツアー初優勝も静かに喜びを表現した21歳。「優勝ぐらいは(何かポーズを)やった方がいいのかな」。6つ目のバーディーで締めくくり、兄と記念のハイタッチを交わした。ただ記者会見で当時の心境を聞かれると「よく覚えていないです」と恥ずかしそうに笑った。

前週は最終日に3打差を逆転した。今回は3打差を守る立場。「スタート時の気持ちが全然違った」という中、優勝でつかんだ自信は揺らがなかった。5番でボギーをたたき、同組の野沢に並ばれても「まだ残りホールがある。焦ることはない」。そう自身に言い聞かせ、12、13番の連続バーディーで突き放した。

前週は風の読みなどでプロキャディーの助言を受けた。本格的なゴルフ経験のない兄と組んだ今週は、すべて自分の判断で動いた。「兄の方が緊張していた。(緊張するのは)やめてほしい」と苦笑する新鋭は、初優勝とは違った経験を積み、さらに強さを増していきそうだ。(奥村信哉)

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