真夏の9連戦、広島カープ最後の試合(8月14日)は「ピースナイター」。満員のファンも選手も監督も放送席も歓喜に沸く “劇的な幕切れ” でした。
広島 vs. DeNA(マツダスタジアム)
新井貴浩 監督が作った折り鶴も展示され、8月6日の歴史を次の世代へ継承していくピースナイター。語り継ぎたい結末の主役は、プロ13年目、「広島に来て、あらためて平和への思いをしっかり学んできた」と話す 菊池涼介 でした。
9連戦のラストゲーム、試合前半は追いかける展開。チームトップの10勝を挙げている 床田寛樹 がコントロールに苦しみ、DeNAの先発・ジャクソンにもタイムリーを打たれるなど2点のリードを許します。
なおもランナー三塁・一塁のピンチで見せたのは、ショートの 矢野雅哉 。抜ければタイムリーでしたが、ファインプレー。
床田も「ありがとう」と感謝を口にする守りで次の失点を許しません。
5回ウラ、先頭8番の 堂林翔太 が逆方向へのヒットで出塁すると、ここで新井監督が動きます。今シーズンは必ず6回以上投げていた床田に代えて、この日、1軍に再昇格した 田村俊介 を打席へ送ります。
8月はファームで4割以上の打率を残していました。しかし、セカンドゴロ、これが無念のダブルプレー。チャンスを広げることはできません。
5回終了後、球場が平和の祈りに包まれます。
被爆から79年、広島の地で野球を楽しめることに両チームのファンが感謝の気持ちを抱く時間となりました。
2点を追うラッキーセブン。2アウトから7番・菊池。レフト左への当たりはツーベースヒットに。プロ13年目で節目の300本目の二塁打になりました。球団生え抜きでは5人目、試合数では最速での達成となりました。
3対1のまま迎えた9回ウラ、先頭4番の 小園海斗 がチームに勢いをつけます。初球をとらえてツーベースヒットを放ちます。
続く5番の 坂倉将吾 はフォアボールで歩き、1アウト後、前の打席で300二塁打の菊池。
実況 小宅世人 アナウンサー
「投げました。打ちました。(打球は)レフトへ上がった」
RCC野球解説者 安仁屋宗八 さん
「行った。ホームラン」
小宅世人 アナウンサー
「どうだ。高いフライだ。下がって、下がって、スタンドに入った」
安仁屋宗八 さん
「入った、入ったぁ~」
小宅世人 アナウンサー
「カープ、サヨナラ!」
安仁屋宗八 さん
「すごぉーい」
小宅世人 アナウンサー
「菊池のレフトスタンドヘサヨナラホームラン。今、菊池が三塁を蹴って、もうホームベース付近には選手たちが集まっている。坂倉、ジャンプ、ハイタッチ。菊池、ホームイン。カープ、サヨナラ勝ち!」
広島カープ 新井貴浩 監督
「もう『打ってくれ』という期待を込めて見ていました。最高の結果で応えてくれました、本当。興奮しました。ピースナイターですし、広島にとって特別な日だと思いますし、特別な試合だったと思います。また、その日にこういう劇的な勝ちを超満員のファンのみなさまにお見せできて、最高の一日でした」
◇ ◇ ◇
小宅世人 アナウンサー
わたしもきのう、放送席から安仁屋さんとともにお送りしていたんですが、ホームランがスタンドに突き刺さった瞬間、スタンドのみなさんがワーッと立ち上がるあの瞬間、今見ても魂が震えるような瞬間でした。
青山高治 キャスター
そして小宅さんの実況と安仁屋さんの解説、どっちが先に(スタンドに)入ったかって、あの2人のかけあいもすごくよかったです。
中根夕希 キャスター
興奮っぷりが伝わります。
青山高治 キャスター
今シーズンを振り返ったときに「あの試合、すごかったよね」っていうような1試合ですよね。
コメンテーター 木村文子 さん(100mハードル元日本代表)
本当に歴史的でしたし、ピースナイターでやっぱり選手たちの活躍を見られるっていうことも平和への祈りに願いが詰まっているのかなというふうに感じます。
青山高治 キャスター
本当にいい試合でしたね。いい試合を実況できましたね。
小宅世人 アナウンサー
わたし自身もついているなと思いました。
青山高治 キャスター
なんか “実況運” がいいんでしょう。勝ち試合が多いんでしょう。
小宅世人 アナウンサー
実はちょっと今シーズン、まだ13試合負けなしでございます。
中根夕希 キャスター
へえーっ、13試合。すごい。
小宅世人 アナウンサー
ただ、勝っているのは選手たちなので、わたしはそのプレーに華を添えられるようにがんばっていきたいと…
中根夕希 キャスター
謙虚…
青山高治 キャスター
なんか性格まで変わってきましたね。いいですね。9月、休みなしでいきましょう。
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