予選を勝ち抜いた8校が参加する高校野球の春季近畿地区大会。兵庫県の明石トーカロ球場では、5月25日、26日に1回戦の2試合が行われて、ベスト4が出揃いました。


◆須磨翔風×大阪学院大高

26日第1試合は、兵庫県大会準優勝の神戸市立須磨翔風高が登場しました。

相手は、大阪大会で履正社、大阪桐蔭の全国レベル2校を破った大阪学院大高です。

前日の1回戦では、兵庫県勢の2校(社、明石商)とも敗れているだけに、何とか勝利をつかんで地元の期待に応えたいところ。

須磨翔風は、エースの槙野遥斗投手が大阪学院大高打線相手に奮闘します。

3回こそ2本のヒットでピンチを招きますが、そこをしのぐと付け入るスキを与えません。安定感抜群のピッチングで8回まで強力打線を無得点に抑えます。

エースの力投に打撃陣がこたえたのは5回。大阪学院大高の好投手・前川琉人選手から、1番堀航太選手のタイムリーでようやく2点を奪います。

大阪学院大高の辻盛英一監督が「打線の調子自体はよかったが、相手投手が素晴らしかった。特にコントロールが抜群、ヒットにできるゾーンにほとんどボールが来なかった」というように、「この冬、柔軟性を意識したトレーニングを積み重ねたことで、より威力のあるボールが投げられるようになった」と話した槙野投手、秋から春にかけての成長の跡を見せました。

9回にエラーがでて1点を失ったものの、激戦区の大阪を勝ち抜いてきた相手に、最後まで冷静なピッチングで反撃を許しませんでした。

昨秋、創部初めて近畿大会出場で1勝を挙げた須磨翔風、秋に続く春の近畿大会での勝利。野球部の歴史に新たな1ページを刻んで、準決勝進出です。


◆智弁和歌山×滋賀学園

1回戦最後の試合は、和歌山大会を制した智弁和歌山と、決勝で宿敵近江を下して、近畿の舞台に進んできた滋賀学園の対戦。

序盤から、智弁和歌山が、滋賀大会の決勝戦で好投した高橋侠聖投手を攻略してペースを握ります。

1回、5番松嶋祥斗選手のタイムリーで先制点を奪うと、4回には1年生の春季大会で名門校のスターティングメンバーに抜擢された松本虎太郎選手をセカンドにおいて、9番山田希翔選手がタイムリーヒット。

6回にも、山田選手が、滋賀学園の2人目脇本耀士投手からタイムリーを放って差を広げます。

投げては、中学時代にはU15日本代表にも名を連ねた、2年生で背番号1を背負った渡辺颯人投手が、力強い投球で8回を4安打無失点の危なげないピッチング。

9回を大型右腕の中西流輝矢投手が3者凡退で締めて4対0で完勝しました。投打に安定感を発揮した智辯和歌山、2年ぶりの近畿制覇にむけて関門突破です。

6月1日には、勝ち上がった4校による準決勝が行われ、翌2日には決勝戦。春の近畿王者が決定します。

【近畿地区高校野球大会1回戦の結果】

天理(奈良)11-0社(兵庫)
京都国際(京都)8-1明石商(兵庫)(7回コールド)
須磨翔風(兵庫)3-1大阪学院大高(大阪)
智辯和歌山(和歌山)4―0滋賀学園(滋賀)

【準決勝の組合せ明石トーカロ球場】

天理対京都国際10時~
須磨翔風対智辯和歌山12時30分~

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