ゲームのモチーフになっているのは,1943〜1945年にアメリカで放送されたラジオドラマ「The Weird Circle」のエピソードの1つだ。
この番組は,エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」やエミリー・ブロンテの「嵐が丘」,メアリー・シェリーの「フランケンシュタイン」といった古典小説をラジオドラマ化していたのだが,「The Curse of the Mantle」は,「緋文字」で知られるナサニエル・ホーソンが1838年に発表した短編「Lady Eleanore's Mantle」を原作としたエピソードだった。
ゲーム版「The Curse of the Mantle」は,公式サイトに「ウォーキングシミュレーター」と書かれており,選択要素はわずかだが,ゲームボーイのドット絵とサウンドが見る者の想像力を刺激するという作りだ。グラフィックスがフォトリアルでないことが,かえって有効な演出効果になっている。
本作を手がけたのは,ストーリードリブンなゲームを制作し続ける個人開発者のAsatiir氏だ。2017年には,ビジュアルノベルとタクティカルRPGを組み合わせた「Roses Will Rise」で,Dubai World Games Expoのベストナラティブ賞を受賞したという。
最近,楽曲のプロモーションなどの目的でゲームボーイ用ソフトを制作する例が見られるようになってきた(関連記事1)(関連記事2)(関連記事3)。今回の取り組みも,80年前のラジオドラマを原作としたゲームボーイ向けソフトというユニークなもので,こうした例は今後も増えていくかもしれない。
●製作者サイト
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