「何歳からゲームを始めるか」「何のゲームを渡すか」「どんなルールを設けるか」など,子供とゲームに関する環境づくりについては極めてさまざまな回答があり,正解が存在しない。だからこそ,多くの家庭では子供がゲームとどう付き合っていくか,そこに保護者としてどのように介入するか,頭を悩ませることになる。
今回は4Gamerで「しげるのゲーミング子育て日誌」を連載中のライター・しげるさんを聞き手に,二人のゲストを迎えて「ゲーマー親座談会」を行った。現在2歳の娘さんを育てるしげるさんは,まだ子供とゲームに関する悩みは多くないものの,今後のことを考えて各家庭の状況を知りたいのだという。
今回の座談会で語られた「問題」と「状況」は,単一の「正解」ではまったくない。今回の参加者は基本的に仕事とゲームが関連していること,各家庭には各家庭なりの状況と事情があることを踏まえて,現代の子供とゲーム事情に向き合ってみよう。
今時のゲームと子供について,先輩2人に聞いてみよう
しげる:
こんにちは,しげると言います。2歳の娘の父です。なんせ娘はまだ小さいので,自分ではほとんどゲームで遊んだりできないんですが,いずれ「ゲームと子供」の問題に悩むことになるのでは……と恐怖しておりまして,本日は先輩方のお話をうかがいたいと思っています。
普段は4Gamerの「しげるのゲーミング子育て日誌」という連載で子供とゲームに関して書いているのですが,今回は特別編として,「子供とゲーム」について,実際に自分もゲームを遊ぶタイプの親御さんに聞いてみようと思います。ということで,絶賛子育て中のお二人に来ていただきました。
松本:
松本です。在宅メインのフリーランスのWebディレクターで,小6の男の子と小3の女の子を育てています。2人とも,主にNintendo Switchで「Minecraft」とか「スプラトゥーン」とかを遊んでいて,上の子は「War Thunder」もやってますね。
しげる:
松本さんご自身はどんなゲームをやっているんですか?
松本:
「Dead by Daylight」が大好きでして……。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」とのコラボの時に始めたんですが,今でも遊んでいます。もともと高校まではゲームでよく遊んでいて,そのあと一旦やめたんですが,これがきっかけでまた遊び始めた感じですね。
しげる:
ありがとうございます。で,もうお一方が……。
noguchi:
noguchiと申します。4Gamerの副編集長として,日々編集業務をやっております。子供は,小学1年生の女の子が一人ですね。子供のゲームデビュー,と言っていいのか分かりませんが,自分で遊び始めたのは小学校に上がったタイミングなので,まだ1年未満です。
しげる:
今,お子さんはどんなゲームを遊んでいるんでしょうか?
noguchi:
小学校入学と同時に僕のお古のiPadをあげたんですが,そこにApple Arcadeを入れてまして,それに入っているサンリオキャラクターのオープンワールドゲーム「Hello Kitty Island Adventure」をひたすら遊んでいます。あとはゲームかと言われるとちょっと違うんですが,リクルートの「スタディサプリ」というオンライン学習サービスをやっているくらいですね。
しげる:
ありがとうございます。お二人とも,今日はよろしくお願いします!
携帯ゲーム機と化すiPad,「1人1台」が前提なNintendo Switch
しげる:
まず今の世の中って,子供の遊びとしてゲームは外せないですよね。その中で「子供とゲーム」に関しては,常に理想と現実があるかと思います。
松本:
理想と現実の落差に日々驚くばかりですね。例えば,一応「ゲームは1日1時間に収める」というルールを決めてはいるんです。メリハリをつけて行動するきっかけになるかなと思っていたんですが,全然そうならず……。
しげる:
あ〜。
松本:
自分が子供だったころを思い出しても,ゲームを遊んでいる1時間って体感5秒くらいなんですよね。子供からしても時間的に物足りないというのもあって,結果的に私がその都度時間を管理しなくちゃいけないとか,そんな問題ばっかりですね。
しげる:
今って,松本さんのお宅はゲーム機的にはどういう体制なんでしょうか?
松本:
Switchが1人につき1台ある状況です。前は家に1台しかなかったんですよ。ちょうどコロナ禍のころに「あつまれ どうぶつの森」を買って,それにハマりました。最初はみんなで平和に順番に遊んでいたんですけど,私が「Dead by Daylight」にのめり込んでPlayStationに移ったんです。それで親がSwitchに触らなくなってから,兄妹で取り合うことが増えまして。見かねたおじいちゃんがもう1台買ってくれたんです。
しげる:
そうか,Switchは携帯ハードでもあるから,1人1台ないと喧嘩になるんですね。noguchiさんはどうでしょうか。
noguchi:
う〜ん,うちの場合は環境が特殊だと思うんですよね。なんせ父親がゲーム媒体の編集者なので,部屋にゲーム機が溢れているわけですよ。いまだにPS3も使える状態で配線してありますし,PS4でも遊べるし,Switchもありますし。
しげる:
夢の環境じゃないですか!
noguchi:
ただ,自分が仕事でゲームに触れているからか,「ゲームはパパがやるもの」という認識だったようで,自分も遊びたいっていうのが,娘からあまり出てきませんでした。とくに教えたわけでもないんですが,「あの機械には触っちゃいけない」みたいな認識だったみたいで。ただ最近は違ってきていて,ずっとApple Arcadeで遊んでいるんですよね。
しげる:
ずっとというのは?
noguchi:
僕が基本的には毎日出社しているんで,夕方とかは家にいないんです。それで妻の話を聞く限りだと,「家に帰ってきてからずっとiPadで遊んでいる」という状況みたいで。そこでまあ,一応勉強をする時間というか,この時間はやらないといけないことをやりましょう,そのかわりそれが終わったら好きにしてていいし,そこでやることに関しては親は文句を言わないというルールを決めて,時間を区切って好きにやらせています。
しげる:
Apple Arcadeだと,オンライン上のゲームをダウンロードしてきて遊ぶことになるんですよね?
noguchi:
そうですね。娘にもApple IDを与えて,そのIDを僕の管理下に置いています。だから,僕の承認なしではアプリケーションをインストールできません。どのくらい何で遊んでいたかも把握できるし,iPadの起動時間も設定できるんです。今は21:00になるとiPadに入っている標準のアプリ以外は立ち上がらなくなる設定にしています。
しげる:
21:00になったらいきなり動かなくなるのは,娘さん的には納得しているんでしょうか?
noguchi:
「なんだかよく分からないけど,そういうものみたい」という感じで,今のところは納得していますね。小学1年生だとまだなんとかなるんですよ。読み書きも怪しいから検索もできないですし。
しげる:
まだ「あんしんフィルター 解除 裏ワザ」とかで検索することもないわけですね。
noguchi:
そうやってこっちの設定したフィルターを突破しようとし出したら,もっとルールを明文化しないといけないんでしょうね……。
アカウント管理もグループチャットも,今時の「ゲームと子供」はめんどくさい!
松本:
ルールに関しては,うちも「やることをやっていれば,あとは何をしてもいいよ」と伝えているはずなんですけどね。やるべきことをやる前にやっぱりゲームになっちゃいますね。思い起こすと,「ルールの屍」というか,残骸というか,いっぱい決めたはずなんだけど形骸化しちゃってます。
しげる:
ルールの形骸化,ありそうですね。
松本:
それこそ先ほど話した「ゲームは1日1時間」も,だんだん伸びちゃったんですよ。「平日も日曜も1時間なのはどうなのか」みたいなことを言われて。「友達と遊ぶからその時間はOKにしてほしい」とか。とにかく「もっと遊ばせろ」というのが子供らの主張なので,「ここはノーカンにしてくれ」っていうところがたくさん出てくるんですよね。親としては「やることやってればいいよ」という感じではあるんですけど……。生活リズムを守ったりとか勉強したりとか,そういう部分との両立には手こずってます。
しげる:
アカウント管理とかはどうしてます?
松本:
うちもiPadでも遊んでいますが,そこに関してはnoguchiさんと同じように,Apple IDを親が管理して,21:00になったらiPadが使えなくなるという方向で回しています。ニンテンドーアカウントもあるので,そっちには最初みまもり設定を入れたんですよ。ただ,私は家で仕事をしていまして,集中したい時に「この制限を外してほしい」とかすごく話しかけられて……。
しげる:
あ〜,それはつらい。
松本:
なので,結局は本人たちを信用して,みまもり設定は現時点では外しています。子供任せですね,もう。
しげる:
お二人とも,ゲーム関連のトラブルとかはないんでしょうか?
松本:
うちは上下とも子供にスマホを持たせているんですが,上の子が「War Thunder」のLINEオープンチャットに入っちゃったことがあったんですよ。派手なトラブルになったとかではないんですが,そのオープンチャットで20歳くらいの人と直接やりとりしてて。
しげる:
それはちょっとギョッとしますね。
松本:
そうですよね。やっぱり未成年の子供と見知らぬ20代の人とが直接チャットで会話するっていうのは心配になっちゃって,子供に話してやめさせました。スマホに関してはLINEはいつでも親が見るよっていうのを約束させて,たまに内容をチェックしています。
しげる:
そういうことが起こるんですね。自分が子供の頃にはオープンチャットなんてなかったから,そんな事態を想像したことすらなかったです。今どきは単にゲームをするだけじゃなくて,ネットと連動していろいろとコミュニケーションが取れるから面倒ですね。
松本:
本当に面倒くさいです!!
noguchi:
うちはまだ小学1年生というのもあって,そこまでトラブルらしいトラブルは今のところないですね。iPadは与えていますけど,外部とつながれるようなアプリは入れていないですし。ゲームデビューというよりスマホデビューの方が面倒だなと思います。
しげる:
スマホも難しいですよね。
noguchi:
文字を読むのも危うい年齢なんですが,朝起きたときにうちの妻のスマホを勝手にロック解除していじっていたことがあるんですよ。「お前,パスコードはどうしたんだ」って聞いたら,「ママが操作してるのを見てメモした」って言ってて。
しげる:
ぎえ〜〜!
noguchi:
そのときはLINEを少しいじっていただけで,トラブルには発展しませんでしたが,ちょっと怖かったですね。
ゲームを買ってあげるタイミングは,やっぱり「クリスマスと誕生日」
しげる:
いわゆるソシャゲのような,都度課金するタイプのゲームについてもお聞きしたいです。松本さんのお子さんは,ソシャゲにも興味が出てくる年齢だと思うんですが,そのあたりはどうなんでしょう?
松本:
私自身は,ソシャゲはノーマークすぎてまったく分からないっていうのが正直なところなんですよね。子供からもやりたいって言われたことがまだないです。
しげる:
「War Thunder」って課金要素ありますよね?
松本:
何回か買ってって言われたことはありますけど,これはもう課金なしで遊びなさいって言ってあります。キリがないので。
しげる:
金銭面について言うと,買い切り型のゲームを買うタイミングってどうしていますか? 自分が子供の頃はスーファミのゲームソフトが1本1万円近くした時期だったので,ゲームを買ってもらうのは年に1回か2回,あるかないかという大イベントでしたが。
松本:
Switchのソフトは,誕生日とかクリスマスとか,そういうタイミングで買ってあげる感じですね。あとはどうしても欲しかったらお年玉を使いなさい,みたいな。基本はダウンロードじゃなくて,パッケージ版を買うようにしています。もし飽きて遊ばなくなったときに中古で売ることができるというのと,ダウンロード版だと親のクレジットカードを介して買うことになるのがよくないなと。
しげる:
それは確かにそうですね。noguchiさんのお子さんは,まだ年齢的にそこまでの配慮はいらない感じですか?
noguchi:
そうですね。金銭的にはApple Arcadeの費用くらいです。まだゲームの情報にも疎いので,「これがほしい」と言ってくることもないですし。まだまだゲームよりはおもちゃのほうを欲しがっています。それこそサンタさんへのリクエストでも,ゲームじゃないものを頼んでいるくらいなので。
しげる:
「ゲーム買って」と言われるようになったら,どういう運用で行く予定ですか?
noguchi:
う〜ん,買い切りのゲームって6000〜7000円くらいしますからね。だったらまあ,小学生のうちは誕生日とか,クリスマスだったりとか,そういうタイミングで買い与えるつもりではいます。ただ,別にいらないかもしれないんですよね。それこそ,自分からほしいって言わなくても,家の中にゲームがたくさんある環境なので。
しげる:
noguchiさんのお子さんが,本当にうらやましいです!
お金でも友達付き合いでも,ゲームとの付き合いはやっぱり難しい
しげる:
ネット上だと,ゲームの貸し借りで揉めごとが起きる,という話をたまに見ますが,松本さんのお子さんはそう言ったトラブルはないんでしょうか。小学生だとまさにそういうトラブルが起きる年齢かと思うんですが。
松本:
今のところないですね。みんな同じゲームを持っていて,それを持ち寄って遊ぶ感じなんで,貸し借りはそもそもあんまり見たことがない。トラブルでいうと,学校に持って行って怒られたりというのはあるみたいですけど。
しげる:
Switchを持っていくのはダメでしょうねえ。
松本:
カードとかも全部ダメなんですけど,私たちが子供の頃より厳しい印象がありますね。あと,うちに友達が遊びにきたときには,全員うちのWi-Fiに勝手につなげてます。ただ,家ごとにルールが違うので,ゲームを持って来られない子もいたりするんですよ。そういう子が暇そうにしてると切ないですね。
しげる:
家庭のルールで格差ができちゃうのか〜。それにしても,今の小学生って集まったときは,何で遊んでいるんですか?
松本:
Switchはほぼ標準装備で,タイトルとしては「Minecraft」とか「フォートナイト」とか「スプラトゥーン3」とかですかね。
しげる:
われわれが考える「小学生に人気のゲーム」がそのまま人気なんですね。noguchiさんのお子さんは,お家でお友達と遊んだりとかするんでしょうか?
noguchi:
一切ないですね。そもそも,うちに友達が来ないんですよ。今の小学1年生って僕らが小学1年生だったころとかなり環境が違って,昔だったら勝手に家の前まで行ってましたけど,今だとアポなしでは来ないんですよね。まあ,小学1年生だとまだ「人の家に行って遊ぶ」みたいな文化がないというのもあると思いますけど。あと,うちは共働きなんで,放課後は学童で過ごしてます。18:00くらいに迎えに行く感じですね。
しげる:
なるほど。学童ではゲームで遊ぶのは無理ですし,本当に環境によってゲームができるかどうかから違ってきますね。あと,松本さんからは事前に,お子さんの健康面に関して,ちょっとゲームとの付き合い方が難しいという意見をうかがっていたのですが……。
松本:
iPadでYouTubeの攻略動画を見ながら,その動画の通りにSwitchでプレイしようとするんですよ。2つの画面を同時に手元に置いて遊ぼうとするから,すっごい猫背になってしまって。そもそもSwitchとiPadの2画面を見ながらゲームするのに無理があると思うし,目にも良くなさそうだしでちょっと心配ですね。
しげる:
視力はどうですか?
松本:
今のところは問題なくメガネなしでやっているんですけど,最近ちょっと怪しいんですよね。とにかくプレイする時間が増えれば増えるほど心配になるので,ちゃんと目から離して遊んでほしい!
しげる:
Switchだと手元で遊べちゃうのが厄介ですよね。
noguchi:
今って,ゲームによっては文字がけっこう小さかったりしますし。
しげる:
自分が小学生の時と比べると,ゲームについての注意点とかがすごく多いんですね。ゲームが単品で遊ばれてなくて,ネットとのつながりもありますし。
松本:
「都度都度,なんか問題が発生した時に考えればいいや」って感じになっちゃうんですよね。本当にゲームに関しては考えることが多すぎるというか,日々増えるばかりです。ぼちぼちクリスマスなんですけど,上の子が「ゲーミングPCがほしい」って言い出してしまって……。
しげる:
えっ,ゲーミングPCって,安いものでも15万くらいしますよね……?
松本:
そうなんですよ……。誕生日プレゼントにしても高すぎるというか,誕生日5回分でもお釣りがきますよね。
noguchi:
小6だと,周りの友達に上のきょうだいがいたりすると視界に入ってきますよね。遊びに行ったらなんかすごいピカピカ光るキーボードがあって,みたいな。
松本:
なんか配信とかもやってみたいようで……本当にどうルール作りをすべきか,頭が痛いです。
作り手へのリスペクトを持って,しっかりゲームで遊んでほしい
しげる:
大変な点はいろいろあると思うんですが,「ゲームはこう遊んでほしい,こう関わってほしい」という思いはありますか?
松本:
勝手ながら「やるならしっかり作られたタイトルをちゃんと遊んでほしい」というのはありますね。特に「これはやっちゃダメ!」とかは言いたくないんですが,ゲームって小学生のときに遊んでいたものが20年後とかまで話のタネになったりするじゃないですか。だから,やるならしっかり作られたもので,ちゃんと遊んでほしいんですよね。
しげる:
同感です。
松本:
「そのテクニックは自分で見つけたの?」とか「その技はどうやって知ったの?」みたいな部分に関して,できれば真面目に向き合ってほしいです。作り手へのリスペクトを忘れるなよ,という。あとはゲームをプレイするときの態度というか,「煽りプレイはやめよう」みたいなところも学んでほしいとは思っています。
noguchi:
僕も同じスタンスですね。どうせやるなら買い切りのゲームをじっくり遊んでほしい。ガチャメインのような,課金要素を楽しむ側面が強いゲームはまだ早いと感じます。
しげる:
もしお子さんが,noguchiさんから見て「そんなので遊ぶの!?」って言いたくなるようなゲームで遊び始めたら,どうします?
noguchi:
それはまあ,しょうがないかな。正直,親がダメっていうと余計遊びたくなると思うんですよね。もしその場にいたら「そのゲームよりこっちのゲームのほうが面白くない?」くらいは提案するかもしれませんけど,特に否定する気もないです。
しげる:
ゲームメディアの副編集長という立場から見て,「これは子供とやりたい」というタイトルはありますか?
noguchi:
やりたいというか,もう一緒に遊んだタイトルなんですが,「メグとばけもの」ですね。もともと僕が買って持っていたゲームなんですが,たまたま娘がSwitchを立ち上げた時に出てきて,「やってみてほしい」って言われたんで一緒に遊びました。
しげる:
お子さんと一緒に遊べるタイトルなんですね。
noguchi:
そうですね。CEROはBに当たりますが,親の管理のもとで一緒にプレイしました(※)。一応RPGなんですけど,実質ノベルゲームみたいなもので,戦闘もあるにはあるんですが,ボタンを押してるうちに終わるような感じです。いわゆるレベル上げとかもないですし,一本道でストーリーを追っていくものなので,小学1年生でも遊べなくはないです。ただ,子供がひらがなくらいしか読めないんで,テキストを僕が読み上げながら遊びましたね。
※CEROに関しては,「あくまで目安であって活用は利用者に任せる」ものである,ということが明示されている。詳しくはこちらの記事も参照してほしい。
しげる:
ゲームの朗読だ。
noguchi:
僕がゲームを進めつつ読み聞かせて,という形ですけど,これはこれで面白いなと思いましたね。家庭内ゲーム実況みたいな。で,このゲームはちょっと切ないシーンがあるんですけど,そこを読み上げながらプレイすると,改めて胸に迫るものがありました。1回クリアしているんですけど,テキストを読み上げながら遊ばないじゃないですか。だから出てくる文字を声に出して読んでいたら泣けてきちゃって。
しげる:
感情移入の度合いが違うわけですね。
noguchi:
ちょっとこれ,今まともに読んだら泣いちゃうな……と思って詰まっていたら,こっちを見た娘もボロボロ泣いてまして。もう,お互い黙っちゃったんですよね。それを後ろで見てる妻は「何やってんだ?」と思っていたみたいですが(笑)。これが理想かどうかは分からないんですが,まだ文字がちゃんと読めない子供とこういうふうにゲームで遊ぶのは楽しかったです。
しげる:
い,いい話だな! 今後,お子さんも大きくなっていくと思うんですが,うまく遊んでいってもらえるといいですね。
松本:
健全に,意地悪せず,迷惑をかけずに楽しく遊んでほしいということに尽きますね。
noguchi:
ゲームに真剣に向き合ってほしいと言うか,作り手がいるということを考えつつ遊んでほしいと思っています。ただ消費するのでなく,雑に遊ぶのでなく,しっかり楽しんでほしい,という気持ちです。
しげる:
いやまったく,うちの子にもうまく付き合っていってほしいです。本日はどうもありがとうございました!
■■しげるの座談会感想■■
ゲームをやるタイプの親御さんによる座談会,いかがだったでしょうか。思い起こせば,自分の子供の頃もゲームに関してはいろいろとうるさく言われてはいたものの,ネットが存在しなかったため,まだ親からの小言の内容は牧歌的でした。今時のゲームはネットに接続して遊ぶことが前提になっているぶん,気をつけることや,お金に関して悩むことが多いのでは,と以前から思っていたのですが,今回の座談会で「やっぱりそうなんだ……」と思う結果に。
特に松本さんのお子さんが「クリスマスにゲーミングPCをリクエストしてきた」というエピソードは,恐怖と共に聞きました。小学生のお子さんにあげるプレゼントとしては高価すぎるような……。どうするんでしょうか……。
一方で,自分の親もまた,自身が子供の頃には存在しなかった「テレビゲーム」という娯楽が子供の生活に出現したことに対して,今の自分と同じようにビビったり対策を考えたりしていたのかもな,と,この座談会を通じて気付かされました。いつの時代も親の立場からすれば,子供がどハマりする娯楽は常に「自分にはよくわからない,未知で最新のエンターテインメント」なのかもしれません。そうであるならば,それに触れさせてあげないのはそれはそれで子供のためにならないのではないか,とも思います。
ほんと,ほどほどにしくじりつつ,ゲームを舐めず,適度にマナー良く,リスペクトを持って遊んでほしいわね……と,しみじみ思う座談会でありました。
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