岩手県岩泉町のタクシー会社2社が12月19日から一般のドライバーが運転する車で有料で客を運ぶ「ライドシェア」のサービスを始めました。
タクシー会社は「新たな価値をつくり出したい」と意気込んでいます。
タクシー事業や運送業を営む岩泉町の岩泉自動車運輸では、19日、「日本版ライドシェア」の運用を県内で初めてスタートさせました。
岩泉自動車運輸 川村功社長室長
「新たなタクシーの価値をつくり出せる環境になったと思う」
「日本版ライドシェア」とはタクシー事業者から教育を受けた一般のドライバーが、自家用車などを使い有料で客を運ぶ仕組みです。
事業者側は運転手不足を補うことができ、利用者側は移動手段の確保のしやすさにつながります。
岩泉自動車運輸は町内でバス停まで向かうことが困難な高齢者などに対応しようと日本版ライドシェアに参入しました。
午前7時から午後8時までの間タクシーが配車できない場合に、雇用している事務員やトラックの運転手らが会社の車両を運転して利用客を運ぶことにしています。
内記和人記者
「それでは私も実際にライドシェアを体験してみます」
運転を担当したのは岩泉・宮古営業所の内村昌敏所長(57)。
タクシーの運転に必要な二種免許は取得しておらず普段は事務作業をしています。
岩泉・宮古営業所 内村昌敏所長
「緊張する。お客さまを乗せることで緊張感がある」
国の制度に基づき岩泉自動車運輸でのライドシェアの運賃は、タクシー代に1.13をかけた金額となり乗車前に確定します。
約3.6キロの走行で1710円とタクシーより200円高い運賃で目的地に行くことができました。
内記和人記者
「内村所長はじめは緊張なさっていましたけれども、通常のタクシーとまったく遜色のない快適な乗り心地でした」
また19日は岩泉町内にある小川タクシーでも同様に日本版ライドシェアの運用を開始しました。
小川タクシー 杉本修太郎社長
「今後の地域公共交通の一つの選択肢になればいいと思う」
県内では田野畑村の田野畑交通でも2025年1月下旬からライドシェアの運用を始める予定です。
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