静岡県掛川市の商業施設「ミソラタウン掛川」で、スーパーやドラッグストアなどが入っていた建物の耐震性が基準を満たしていないことがわかり、運営会社はこの建物を閉鎖しました。
落合健悟 記者:
問題があったのは新興住宅街の中にあるこちらの商業施設です。市民からは戸惑いの声が上がっています
利用客:
突然だったので非常にショック
利用客:
びっくりして、閉まっていたので困っています
閉鎖が発表されたのは掛川市高御所にあるミソラタウン掛川A棟です。
運営するフジ都市開発によりますと4棟ある建物のうち、遠鉄ストアとマツモトキヨシ、それに無印良品が入っているA棟で、2024年7月、外溝が沈下しているのが見つかりました。
施工した大和ハウスが調査した結果、建物を支える基礎杭72本のうち、少なくとも5本が固い岩盤まで届いておらず、耐震基準を満たしていないことがわかりました。
また、最大14cmの沈み込みが確認され、フジ都市開発は閉鎖を決定し、11月7日から遠鉄ストアとマツモトキヨシは休業、無印良品は閉店となっています。
突然の閉鎖に利用客から困惑の声が聞かれました。
利用客:
きょう、いま来て気付きました。買い物をしようと思っていたんですけど「どうしてでしょう」という感じで。もう少しちゃんと計画的な設計と準備をしていただきたかった。買い物中に地震が来て(建物が)壊れて被害があったら困るから、そこらはクリアしないと来られません
利用客:
毎週土日とかね、すごく活気があって賑わってきていた矢先だったので、みなさんそうでしょうけど、すごくショックでした。みなさん便利に使っていたと思うので、1日も早く元に戻ればいいなと思います
フジ都市開発は「営業できなくなり残念に思う」とコメントしていて、解体や建て直しなど再開する方向で調査を進める方針です。
また、大和ハウスへの損害賠償請求も視野に入れています。
一方、大和ハウスは「多大なるご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます」とコメントしていて、原因などについては調査中と説明しています。
掛川市の久保田崇 市長は、市民への影響も含め注意深く見ていきたいと述べました。
掛川市・久保田崇 市長:
法令違反があったのか、どういった原因でこういったことが生じたのかを確認する中で、業者に対して安全対策を求めることなどはあり得る。(周辺の住宅開発で)特にファミリー世帯の流入・転入が相次いでいるので(学区の)曽我小学校に子供の数が増加している。教室の数が足りるのかなどいろいろな検討をしている状況にあった。今回の問題を受けてどうなっていくのかは注意深く見ていかないといけない
ミソラタウン掛川は2024年5月にオープンし、4つの建物に11店舗が入る商業施設です。
閉鎖されたA棟は鉄骨2階建てで、遠鉄ストアとマツモトキヨシ無印良品が入っていました。
しかし、このような地面の固い岩盤まで届かせる基礎杭が届いておらず、耐震性不足だとわかりました。
もともと建物の外構の沈み込みがきっかけで発覚し、調べたところ最大14センチの沈み込みが確認されました。
ほかの3つの建物に異常はないということですが、建設した大和ハウスにはなぜこうした問題が起きてしまったのか説明が求められています。
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