福島県伊達市に建設される大型商業施設「イオンモール伊達」の工事が本格的に始まることになった。施設内部の完成予想図が初めて公開され、2026年下期のオープンに向けて周辺では期待が高まっている。

<約2年遅れてのオープンへ>
11月8日に福島県伊達市堂ノ内地区で行われた「イオンモール伊達」の安全祈願祭には、関係者など約60人が参加した。
2026年下期のオープンに向けて、建設工事が本格的に始まることになる。当初は2024年12月の開業が計画されていたが、労働者の確保が難航したことなどからオープンの時期が2年程遅れることになった。
伊達市堂ノ内地区土地区画整理組合の直江市治理事長は「長かったというのが第一印象。この施設だけでなく、この地域・県北全体が潤うような、回遊してもらうような仕組みを今後作らなくてはと思っています」と話す。

<東北最大級の規模>
「イオンモール伊達」の敷地面積は約17万平方メートルで、東北最大級の規模となる計画だ。集客は一日あたり5万7000人を見込んでいて、県北地域を代表する新たな交流拠点としての役割も期待されている。
イオンモールの大野惠司社長は「アクセスの良さを生かして、地元の方だけではなく県外の方、もしくは将来的にインバウンドの方々、こういったところを呼び込むような施設にして、地域の皆様に喜んで頂けるお店ができれば」と話した。

<車で40分の山形県米沢市>
大野社長が強調した「アクセスのよさ」について、実際に隣県はどのように受け止めているのか?山形県米沢市は、東北中央道の開通により「イオンモール伊達」までは車で約40分の距離にある。「道の駅米沢」で話を聞いた。
福島県とは普段あまり縁がない人からは「行ってみたい。福島県の特産物とか色々売っていると思うので、そういうものを見ていきたい」と話す。また福島県にたまに行くという人は「できたら家族連れて行ってみたい。行って気に入ったら月2とか」と話した。
一方、最短ルートの場合、一部有料区間を通ることから「行きたいけど有料ですよね。巡回バスあればいいと思う」との声も聞かれた。

<懸念と期待>
道の駅米沢の、平日の来館者・約3000人の大半を福島県民が占めていることもあり、道の駅米沢の中川真滉さんは「近いというところで、福島市内のお客様がイオンモールに流れていってしまう可能性はある。商品の取扱いの違いとか、そもそも目的が違うところがあるので、近隣地域が一緒に相乗効果で盛り上がっていければいい」と話し「懸念」と「期待」の両方を抱いていた。

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