脱線事故や信号無視などトラブルが続いている熊本市電をめぐり、九州運輸局は9月、熊本市交通局に改善指示を出しました。

これを受け、熊本市交通局は21日、『新たに安全統括管理者を選任し、安全対策を担う部署の新設も検討する』といった中間報告書を九州運輸局に提出しました。

熊本市電をめぐっては、重大事故にあたる脱線や走行中に車両の扉が開く重大インシデントなど、ことしに入って、12件のトラブルが起きています。

これを受け、九州運輸局は熊本市交通局の保安監査を実施。その結果、運転士の教育
や軌道の整備が適切に行われていないことなどが確認されたため、九州運輸局は9月、市交通局に改善指示を出し、講じた措置について報告するよう求めていました。

そして、21日に熊本市交通局は中間報告書を提出しました。

【熊本市 井芹 和哉 交通事業管理者】
「専任の安全統括管理者を置き安全に関する部署を早急につくると回答した。まずはそこに注力したい」

報告書では、これまで大江営業所長が兼務していた安全統括管理者の位置づけを見直すとともに、専門知識や経験のある人を充てることや安全対策に関する新たな部署の設置を検討することなどが盛り込まれています。

【井芹 交通事業管理者】
「退職や異動で、きちんと引き継ぎができていなかった」

熊本市交通局は、今回講じた対策が適切かどうかの判断しながら、早急に最終報告書をまとめたいとしています。

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