アメリカ発祥の会員制大型スーパー「コストコ」が、8月の開業に向け採用活動を始めています。時給1500円からと県内の最低賃金を大きく上回る好待遇が大きな注目を集めていて、働く側の期待も高まっています。
コストコホールセールジャパン ケン・テリオ日本支社長
「世界各国から様々な商品を取り揃える予定なので、お客様は宝探しのように楽しんでお買い物できると思う」
今年8月の開業に向け着々と準備がすすむ「コストコ沖縄南城倉庫店」。南城市つきしろ地区に開業予定で、敷地面積およそ6万平方メートル、売り場面積1万1000平方メートルの大型店舗です。
採用担当者
「マネージャーとリーダーの違いはなんだと思いますか?」
就職希望者
「リーダーは従業員やスタッフとの距離が近くより密な関係性を築ける」
先週金曜からの3日間、南城市のシュガーホールではオープニングスタッフの面接会が行われました。
就職希望者
「八重瀬町からです。コストコのケン・テリオ日本支社長が、「時給が高いとモチベーションの高い人材が集まって離職率も減って生産性があがる」とおっしゃっていたので、そこにとても共感して応募させていただきました」
就職希望者
「(応募したきっかけは)やっぱり時給ですかね。「そもそも最初の時給が高いので、そこが第一印象であって、そこから挑戦という気持ちで色んな職場についてみようと思って」
時給は県内の最低賃金896円を大きく上回る1500円から。コストコによると地元を中心に300人~400人の採用を予定していて、国内の店舗では過去最多となる1800件以上の応募があったということです。
コストコホールセール 小川恭一さん
「まずコストコの会社として沖縄の雇用に貢献したいと思っている。なおかつ沖縄に非常に良い人材も多いと思っているので、できるだけ多くの人材を沖縄の方から採用したいと思っている。コストコの特徴として、全社員の56%以上が正社員。これも小売業ではなかなか珍しいと思うので、雇用の面では地域に貢献できると考えている」
今年6月から「沖縄南城倉庫店」倉庫店長に就任予定の小川恭一さん。将来的なキャリアアップを目指せることもコストコで働く魅力の一つだと話します。
コストコホールセール 小川恭一さん
「コストコの従業員にはキャリアアップの機会が与えられていて、新倉庫店も多くオープンするので昇進の機会も多い。沖縄以外の倉庫店にも社内公募で応募することができるので、将来的にキャリアアップを目指している人には良い。女性の管理職も多い会社でもあるので、男性にも女性にもチャンスがある。」
グローバル企業ならではの社風と手厚い待遇に、働く側の期待も高まる中、コストコの沖縄進出は労働市場に大きなインパクトを与えると県内の経済動向を分析するブルームーンパートナーズの伊波貢代表は話します。
ブルームーンパートナーズ 伊波貢代表
「一番大きい影響は賃金革命ですよね。現時点での実質の賃金相場って恐らく沖縄では1200円くらいなんですね。那覇近辺だと1500円でも(人が)来ないと言われているので。そういう中にあって、かつてイオンモール沖縄ライカムができたときに時給が一気に900円、1000円とあがったようなことが起きると思っていまして。今賃金相場は1200円くらいだと思うんですけどもそれが1500円くらいまで一気に上がる」
コストコの開業は県経済の大きな節目となり、県内企業も変化が求められていくといいます。
ブルームーンパートナーズ 伊波貢代表
「賃金だけでなく、待遇面でも例えば休日の在り方、福利厚生、キャリアアッププランであったり、色んな事がアメリカンビジネスは参考になるのでそういったところは良いものは取り入れさせていただくという意味で沖縄の企業も変わらざるを得ない」
開業に向け、本格始動したコストコ。今後県内の労働市場はどう変化していくのか、注目が集まります。
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