カープ床田投手のインタビューです。
抜群の安定感を誇る床田投手。今年遂げたさらなる進化、そして得意としているバッティングの裏話まで直撃しています。
背番号28・床田 寛樹。
去年はチーム最多の11勝を挙げ、今シーズンもここまで防御率1.28(5/16現在)と抜群の安定感を誇る左腕を「全力応援スポーツLOVERS」の佐竹 佑一さんが直撃です!
―開幕から約1カ月経ちましたけれども、ここまでの自身の投球を振り返ってみて、どんな感じですか?
【床田 寛樹 投手】
「それなりにいい感じかなとは思います。キャンプで新しい変化球を練習しようと思って取り組んでたんですけど、今のところはそんなに多くはまだ投げてないですけど、それなりに投げることもできているので、それぐらい余裕あるかなとは思います」
「新しい変化球」の習得。
それは今シーズンに向け、春のキャンプから床田投手が取り組んできた大きなテーマでした。
―その(新しい)球種というのはどういったボールなんですか?
【床田 投手】
「チェンジアップ・カットボール・スライダーを新しい球種、元々持っているのを改良しようというのでやりました。今まではスライダーという名前でも、結構みんなはカットという。
僕の中ではスライダーのつもりで投げていたんですけど、変化小さくてスピードが速い。
去年のCS前くらいに緩いスライダーを投げたいなと思って、今は、スライダーはこうですね。中指より人差し指で投げた方が、スピードが落ちてくれたので」
カットボールに比べ、変化量が大きいスライダー。
ボールの握りを変えることで、スピードを抑えたスライダーを新たに習得しました。
一方スピードが速く、バッターの手元で曲がるカットボール。去年まで持ち球に入っていなかった球種について床田投手は。
【床田 投手】
「元々スライダーの名前をこれでカットにしたんですけど、横にずらすとなった時にどうしようと思って色々キャッチボールでやっていたら、結局まっすぐの握りで投げる時の軸だけ変えてあげれば、ピュッと横にずれてくれたので」
―すごく専門的な
【床田 投手】
「だから、今はもうまっすぐでカットって感じです」
今シーズンは新たな球種が増え、さらなる進化を遂げた床田投手。
ここで佐竹さんが素朴な疑問をぶつけてみると…
―キャッチャーは床田投手に対して何種類覚えないといけないんですか?
【床田 投手】
「ストレート・カーブ・チェンジアップ・ツーシーム・スライダー・カット・パーム。
だから最初の方はカットとスライダーの球種を分けたから、未だに『え?どっちだったっけ?』というのはある。それは坂倉捕手に結構言われていて。
『迷ったらカットかスライダーどっちかでバレるから覚えてください』と」
去年の成績に慢心せず、常に新しいことへ挑戦する飽くなき探求心。
そこにはある理由がありました。
【床田 投手】
「元々僕が去年までずっと、どうしても困ったらツーシームが多かったんですよね。
割合見ても、やっぱりまっすぐの次にツーシームが多い。ほぼほぼまっすぐ・ツーシームだけでピッチングしてきたところもあったので。後半ずっとツーシーム投げていたら、すごいおっつけてライト前とか、結構、対策してきているなというのは思っていたので。その時に違う球種でカウント取れたり勝負できたら、もっと楽になるんじゃないかなと思って練習し始めました。同じじゃ、さすがに通用しないんだろうなと思っていたので、何か変えないとまずいってなって。新しい球種もそうなんですけど、今の持っているモノをもっと磨こうというふうに」
そして、床田投手と言えば、投球だけではなくバッティングも一級品。
去年はピッチャーでリーグトップの11安打、今シーズンもここまで4安打1打点をマークしています。(5/15現在)
実は春のキャンプでのインタビューではこんなことも。
【床田 投手】(2月・沖縄キャンプ)
「ホームランですね、やっぱ、打ちたいなってめちゃくちゃ思います」
―理想のバッティングというか、ホームランというのは
【床田 投手】
「普通にライトスタンドに打ちたい。流し打ちは去年、色々練習したんですけど、どうしても向こう(レフト)は飛ばないので」
―流し打ちの練習してたんですか?
【床田 投手】
「ちょっと飛ばし方はどういう感じでやるのかなというのはやっていたので。どうしても切れていっちゃうから。だから(ライトに打つために)内のまっすぐを待って思いっきり引っ張り込むか、内まっすぐ待ってスライダーを泳ぎながら乗せたら結構飛ぶので、乗せてスタンドに」
―バッティングの話するとめちゃくちゃニコニコして喋る
「めっちゃ楽しいです(笑)」
そんなバッティングで、実は先月とある事件が床田投手を襲ったそうで…?
―アドゥワ投手にバット折られたんですよね?
【床田 投手】
「バット折られましたよ(笑)テレビで観ていてあいつが打席立った時に『なんかあのバット見たことあるなぁ…』と思って、でなんか折れて。『あれ俺のんちゃうん?』って。
その後、あいつからLINE来て、『バットを粉砕されました』『ごめんなさい』って」
―そうなんですか。勝手に?
【床田 投手】
「勝手にです。あれが唯一の軽いバットなんで。その時にまだ新しいバット届いていなかったので、『うわぁ…』と思って。でもヒット打ったからバットも嬉しかっただろうと思って」
新たな進化を遂げたピッチング。
そして大きな存在感を見せるバッティング。
投打で去年以上の輝きを放つサウスポーが、新井カープを牽引し続けます。
【床田 投手】
「(イニング)の最初の方はそれなりに球数多いというのはありますけど、イニングはちゃんと投げられているし、試合も作れているので。そういうピッチングを続けていければ、勝ち星は勝手についてくると思うので。変わらず最少失点に抑えてイニングを投げるというのを1年間続けていければいいかなと思います」
<スタジオ>
まさにカープの二刀流。球種の多さ、打者からすると山内さん非常に絞りにくいというようなピッチャーですね。
【TSS野球解説者・山内泰幸さん】
「バッターは去年のデータをもと研究していく。床田投手はキャンプで新しく球種に改良を加えた。あと球種の割合を変えているので、今はバッターが対応に追われているところだと思う。これから研究してくるが、床田投手のいいところはあと一つ、テンポがいいので、考える隙を与えない。それがすごくいい」
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