昨シーズンは出足でつまずきJ1昇格を逃した清水エスパルス。今季は第12節終了時点で首位をキープしています。
J1復帰への期待が高まる中、秋葉忠宏 監督に直近4連勝と好調の要因やJ1復帰への手応えなどあれこれ聞いてみました。
スタジオにサッカーJ2・清水エスパルスの秋葉忠宏監督をゲストにお迎えしました。
-チームは4連勝中で首位をキープしています。良い気分でお越しいただけたのでは?
秋葉忠宏 監督:
はい、今シーズンは最初から指揮を執ってますので2023年とは全然違います。1位にいるのは選手、スタッフはもちろん、サポーター・ファミリー全員の努力の賜物だと思っています。本当に感謝しています
エスパルスについては後ほどたっぷりと秋葉監督に聞いていきますので、まずは日本時間の4月30日未明に行われたU-23サッカー日本代表の試合からお伝えします。
8大会連続五輪出場を決める
カタールで行われているサッカー23歳以下のアジアカップ。日本代表は準決勝でイラクを破り8大会連続の五輪出場を決めました。県勢も貢献しています。
パリ五輪出場に王手をかけた日本。県勢からも静岡市出身の関根大輝と指揮を執る大岩剛 監督が挑んでいます。
試合は前半28分。キャプテン藤田のロングボールから細谷!
相手ディフェンスの裏を狙っていた日本。柏レイソルに所属する細谷が絶妙な抜け出しからマークを振り切るターンで2試合連続のゴール。日本が幸先よく先制します。
さらに42分、球際で強さを見せると藤田のワンタッチパスに荒木!前線の連動から相手を崩しリードを広げて前半を折り返します。
迎えた後半、静岡市出身の関根も存在感を見せます。積極的な攻撃参加から味方のシュートチャンスを作れば…守っても187cmの高さを生かした空中戦など体を張った守備でピンチを未然に防ぎます。
このまま2点のリードを守り切った日本。8大会連続の五輪出場を決めました。日本は5月3日の深夜アジアの頂点をかけウズベキスタンとの決勝戦に臨みます。
-若き日本代表がやってくれました。秋葉監督は日本の戦いぶりをどう見ました?
秋葉忠宏 監督:
素晴らしいですね。緊張感と独特の空気があったと思いますが、大岩監督もターンオーバーをうまく使って見事な采配をし、それに応えた選手も素晴らしかったと思います
-秋葉監督もアトランタ五輪に出場経験がありますが、 パリでのメダル期待できそうですか?
秋葉忠宏 監督:
僕の頃と違い海外組も多く、臆することなく五輪でも戦ってくれると思います。是非とも悲願のメダルを取って欲しいです
熱い言葉と今シーズンのここまでを振り返る
ここからはエスパルスについてたっぷりお話をうかがっていきますが、まずは今シーズンの戦いぶりを秋葉語録とともに振り返ります。
今シーズン開幕となる熊本戦。先制されるも山原の芸術的なループシュートなどで逆転勝利を手にします。
続くホーム開幕戦となる愛媛戦。今季キャプテンに就任した北川が2ゴールを決めて連勝すると…
5節で2位に浮上し、迎えた6節・秋田戦。またしてもエース・北川が難しいシュートを決め切り1対0で3連勝。
9節は2023年敗れたアウェイ・甲府戦。しびれたゲームとなりますが、終了間際、コーナーキックで乾の折り返しを住吉が押し込み決勝点。ついに首位へと躍り出ます。
そして、3位・岡山との対戦となった12節は上位同士の意地のぶつかり合い。
北川はカルリーニョスとの見事な連携からゴールをあげ、1対0で勝ち切り4連勝。首位の座をキープしています。
そして秋葉監督といえば熱い言葉で選手とサポーターを鼓舞しています。秋葉監督語録を見ていきましょう。
「This is…This is…This is football !!」
「超攻撃的 超アグレッシブに戦う」
「ONE FAMILY」
「サポーター・ファミリーとともに必ず勝つ」
「アイスタでは…負けない!」
「アイスタの雰囲気 サポーター・ファミリーの声が選手をめちゃくちゃ走らせてく れた」
「サポーター・ファミリーとともにやり続ける」
-秋葉監督、ご覧になっていかがですか?
秋葉忠宏 監督:
恥ずかしいです。狙って言っているわけではありませんが、自分が選手の一番近い所にいるサポーターなのでその気持ちが言葉として出てきてしまう感じです
勝ちながら修正し、成長していく
-現在のチームの状況はいかがですか?
秋葉忠宏 監督:
もちろんいい状態ですが、まだ改善の余地がある中で首位にいるというのが嬉しいです。勝ちながら修正し、成長していけるのが嬉しいです。首位だと気持ちがポジティブなのでいろいろやりやすいです
ここでまず今季の成績をご紹介しましょう。第12節までの順位の推移です。
開幕はアウェイで熊本と戦いましたが2対1の逆転勝ち、見事勝ち点3を奪いました。
連勝後、アウェイで長崎に敗れたものの大分戦からは3連勝して2位に浮上。そして、9節には甲府を1対0で下し首位に立ってから岡山戦まで4連勝、勝ち点を積み上げています。
昨シーズンの順位を比べてみると同じ12節終了時点で8位でした。
-大きく順位が変わりましたが、ここまで好調の理由は?
秋葉忠宏 監督:
非常に厳しいトレーニングをして、走力とメンタリティを鍛えることが出来たからだと思います。自分が現役なら逃げ出したくなるような本当にきつい練習をしてきています。最後まで走れる体力、1点差ゲームをものにするメンタリティーを鍛えられたと思っています。特に勝負強さをつけるために練習だけでなく日常生活でも得を積んで運を味方にするように選手に伝えてます
好調を支える選手に新たな戦力も加入
ここからは好調を支える選手にスポットを当ててみたいと思います。3人の選手に注目しました。
まず1人目は住吉ジェラニレショーン選手です。
サンフレッチェ広島から期限付き移籍でエスパルスに加入。身長182cmで攻撃でも高さと強さで貢献度大です。
-秋葉さん、住吉選手についていかがですか?
秋葉忠宏 監督:
こんなセンターバックがいたら相手は嫌だと思います。水戸に入って来た時はメンタル的にも甘さがあったけど、キャリアを重ねてたくましい頼れる選手になってくれました。シャイな所もサポーターには受けるんじゃないかな
そして生え抜きの主役は新主将になった北川航也 選手。
ユース出身のエースは「J1に必ず復帰」を誓い、サッカー選手生活初のキャプテンに。思いの強さが伝わります。今季は6得点3アシストを決め、数字で結果を示しています。
-今シーズンの北川選手、どう見ていますか?
秋葉忠宏 監督:
キャプテンでエースで生え抜きでアカデミー出身で誰よりもエスパルス愛に溢れている素晴らしい選手です。航也ならやってくれると思ってますし、何よりも視野が広く冷静なプレーが出来る頼れる選手です。クラブを象徴する選手になって欲しい
そして11節の仙台戦、17歳4カ月というクラブ最年少記録を塗り替える初ゴールを決めた西原源樹 選手。
やわらかなボールタッチとスピードある突破でディフェンスを置き去りにするドリブルが武器です!
-西原選手にはいつ頃から注目されていましたか?
秋葉忠宏 監督:
野心と向上心に溢れている高校生とは思えない選手です。鹿児島キャンプの当初は、半分で帰る予定だったのですが、点を獲って結果を出したのでこれはと思いました
そして、チームのマネージメントにも新たな動きが出てきました。
空席だったゼネラルマネージャー・サッカー事業本部長に反町康治さんが就任することが4月29日発表されました。
-秋葉さんはよくご存じだと思いますが、チームにとって大きな力となる?
秋葉忠宏 監督:
経験豊富で色々なチームを昇格させている方なので頼りにあると思っています。エスパルスはもちろん、日本サッカー全体の発展に向けても力を発揮してくれると思います
スタジアムをオレンジに染めて!
エスパルス次節は5月3日(祝)にアイスタ日本平で栃木SCと5連勝をかけて戦います。
ゴールデンウィーク中ということで多くのサポーターが詰めかけると思いますが、当日は「オレフェス」というイベントも 開かれるそうです。
-秋葉監督、どんなイベントなんですか?
秋葉忠宏 監督:
とにかく、スタジアムをオレンジに染めて欲しいです。連休中なのでまだスタジアムに来たことのない方も是非足を運んで欲しいと思います
ここからは視聴者の皆さんからの質問、メッセージを秋葉監督にぶつけていきたいと思います。
-今年は1位で昇格できますよね?(50代男性)
秋葉忠宏 監督:もちろんです
-前向きなモチベーションはどこから来るの?(60代男性)
秋葉忠宏 監督:こういう性格です
-乾選手の体調は?(60代男性)
秋葉忠宏 監督:すぐに復活すると思います
-長い連勝にこだわっている?
秋葉忠宏 監督:昨シーズン4連勝が最高だったのでこれを超える大型連勝したいです
ぜひこれからも首位を突っ走ってJ1復帰を果たしてください。秋葉監督、ありがとうございました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。