車いすラグビーの日本選手権が横浜武道館で22日に行われ、最終日の決勝は東京代表のブリッツと高知代表のフリーダムが激突。選手の名前が書かれた手作りのうちわやタオルを手に多くの観客が駆け付けた。試合はブリッツが55対42で2年連続10回目の優勝を果たした。

今年9月パリパラリンピックで初の金メダルを獲得した日本代表4人を擁するブリッツは池崎大輔(46、三菱商事)と島川慎一(49、バークレイズ証券)を中心に攻撃。相手選手を寄せ付ける間もなくトライを決め、前半からポイントを突き放した。

攻撃専門のハイポインターが観客の視線を釘付けにする中、コートで輝きを放ったのは守備専門の小川仁士(30、バイエル薬品)。ディフェンス専用の競技用車いすの特性を生かし、相手の突破を食い止め攻撃陣の動きをストップ。さらに、自分が壁となり味方攻撃陣の道をつくることで得点をアシスト。ディフェンダーとしての役割を大いに発揮した。小川の活躍もありリードを一度も許さないまま試合終了。ブリッツが大会2連覇を達成した。

MVPに輝いた小川仁士

通常MVPに輝くのは攻撃の選手だが、今大会のMVPは守備専門の小川仁士が獲得した。小川は「率直にうれしい。ローポインターは(普段)目立つ時が少ないので、コート内にいる時は他の選手に指示を出しながら自分の役割を実践できたことが結果につながったと思う」とコメントし、来年も優勝を果たし3連覇を成し遂げた際には「みんなでハワイに行ってV旅行したい」と語った。

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