体操女子のナショナル強化合宿が17日より東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、史上最年少で女子強化本部長に就任した村上茉愛さんのもと、ナショナル選手15人、ジュニア選手22人の計37人が本格始動した。
パリ五輪後 大技の3連続技導入へ
今年行われたパリオリンピック™の団体8位入賞に貢献した岡村真(19)は得意種目の平均台で3連続技「側方宙返り~後方宙返り~後方宙返り」を入念に確認。
初の大舞台を終えた約1か月後から演技構成に取り入れ始めた大技に「日によってもまだまだ安定感がバラバラなので、それでは試合では使えないと思っている」と話すように、現在の完成度を「30点」と評価。それでも「大事な試合で自分の技っていう自信を持てる技に出来るように、これからもっと練習していきたい」と力強く語った。
今年の自分は「真」
そんな岡村選手が選んだ今年の漢字一文字は「真」。4月から始まったパリ五輪代表選考会では大きなミスなく勝ち進み、初めて大舞台への切符を掴み取った。
「オリンピック(出場)っていう目標に向けて、不安もあったけど目標を見失わずに“真っ直ぐ”進めた」と振り返る。
夢は“オリンピックで金メダル"
7歳の時に、ロンドン五輪で演技をする内村航平さんに憧れて体操を始めた19歳は“オリンピックで金メダル"という夢に向かって努力を続け、ついに憧れの舞台へ辿り着いた。
1964年の東京オリンピック以来、60年ぶりの団体メダル獲得とはならなかったが、「目標にしていた大会だったので、そこで大きなミスなく次につながる演技っていうのをできたのは、自分にとっても良い自信になった」と自身にとって、来シーズン以降への大きな経験になったと噛み締めた。
イメージチェンジへ 茶髪に挑戦
そしてパリ五輪後には人生で初めての挑戦も。今年から地元・三重県にある四日市大学に通う岡村選手は、10月に黒髪から茶髪へとイメージチェンジ。
「大学生になったので、(それ)っぽい事をしたかった」と照れくさそうに話すが、今後も「もっと違う色にも挑戦してみたい」とその意欲は隠さない。
経営学を学び「将来的にお菓子作り」も本気で
大学では学業も体操と同様に本気で取り組む。経営学を学ぶ岡村は体操の息抜きで始めた趣味がもう一つの夢になった。「将来的にお菓子作りの方で仕事をしたいと思っているので、そういう時に活きてきたらいいなと思って」と語る。
オリンピックの舞台となったパリは、お菓子作りの本場。選手村にあったパン工房を見学した事も思い出の一つとなった。
2024年は岡村にとって飛躍の1年。来年も持ち味のきれいな体操とチャームポイントの笑顔で見る人を魅了していく。
岡村真(おかむら・まな)
2005年5月28日生 三重・暁高~四日市大学、相好体操クラブ所属
2022年度体操競技ナショナル選手に初選出される。初めての大舞台となった2023年アジア大会杭州で女子団体の3大会ぶりの銀メダルに貢献。個人総合では銀メダル、種目別平均台で金メダルを獲得した。アジア大会個人総合では2010年の広州大会の田中理恵・銅メダル以来の表彰台となり、銀メダルは日本女子初。種目別平均台の金メダルは日本女子史上初の快挙となった。初出場のパリ五輪で団体8位入賞に貢献。趣味はお菓子作り。
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