■サッカーU23アジアカップ 兼パリ五輪最終予選 準決勝 日本vsイラク(日本時間30日、カタール・ドーハ)

今大会、苦しみながらもベスト4まで駆け上がってきた大岩ジャパン。パリ五輪切符まであと「1勝」とした日本は、イラクとの準決勝に勝てば8大会連続の五輪出場が決まる。

パリ五輪出場へアジア3.5枠を争う今大会。1996年アトランタ五輪から続く日本サッカーの五輪出場を途絶えさせるわけにはいかない。ベスト4には日本の他にイラク、インドネシア、ウズベキスタンが名を連ねている。その中で日本と戦うイラクとはどんなチームなのか?

今大会のイラク代表はここまでグループリーグを2勝1敗で勝ち上がり、準々決勝でベトナムを1-0で下し準決勝へ駒を進めた。日本は大会前に完全非公開でイラクと練習試合を行い、1-0で勝利を収めている。だが油断はできない。今大会は韓国、イラン、サウジアラビア、オーストラリアと、これまで強豪と言われてきた国が次々と敗退し五輪切符を逃している。

それでも日本にはイラクより多くのプラス要素がある。まず、グループリーグの初戦・中国戦で退場したDFの西尾隆矢(22)が3試合の出場停止から戻り、4試合ぶりに23人全員で戦うことができる。逆にイラクは主将のムンタゼル・モハメドが累積で準決勝には出場できない。

2つ目は、日本は今大会、初の中3日での試合となり、相手より1日多く休養が取れること。準々決勝のカタール戦では延長含め120分を戦ったため、疲労回復も期待できる。最後にエースFW・細谷真大(22)の復調が最も大きいプラス。細谷はグループリーグ3試合すべてに出場したが無得点。所属の柏レイソルでもリーグ7戦不発と苦しんでいた。カタール戦で待望の一発が生まれたことは日本にとって大きな追い風になる。

もし、この試合で負けたとしても3位決定戦に勝利すればパリ行きの切符は手に入る。それでも大岩剛監督(51)は「目の前の試合に勝つという気持ちで常に準備をしてきたし、選手も同じ気持ちでいると思う。イラクに勝つ、そういう気持ちで臨みたい」と力強く話した。イラクに勝利しパリ行きを決め、チームが目指すアジア制覇へ突き進むことが、パリ五輪でのメダル獲得のためには必要となる。

【U23アジアカップ兼パリ五輪最終予選】
4月29日(月)午後11時KO  準決勝 インドネシアvsウズベキスタン
4月30日(火)午前2時30分KO 準決勝 日本vsイラク
5月3日(金) 午前0時30分KO 3位決定戦
5月4日(土) 午前0時30分KO 決勝戦

*写真は、左からイラク代表のラズィ監督と日本代表の大岩剛監督

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