サッカーの元日本代表DFの森脇良太(38、愛媛FC)が12日、愛媛の県民文化会館で『引退会見するんじゃん!わかる?』と自身の代名詞「誘ってんじゃん」に掛けたタイトルを掲げ、引退会見を行った。会見にはサプライズで槙野智章(37)が登場し、森脇をねぎらった。
森脇は「感謝の思いしかない、20年間多くの方からたくさんの愛情をもらい、成長させて頂きました、ものすごく素晴らしいサッカー人生だったと思います」と競技人生を振り返った。
広島出身の38歳は2005年からプロ入り、広島、浦和、京都、愛媛と渡り歩き20年間Jリーガーとしてプレー、豊富な運動量と卓越したビルドアップ能力で数々の試合に出場してきた大ベテランのディフェンダー。ムードメーカーとしてもチームに不可欠で人気を誇った“調子乗り世代”の1人でもある。
森脇はタイトル男としても有名で、広島時代にJ1優勝、J2優勝を経験し、浦和時代にはYBCルヴァンカップ、天皇杯、AFCチャンピオンズリーグ(AFC)のタイトルも獲得、2022年に愛媛に移籍後にはJ3優勝、J2復帰に貢献し、史上初となるフルシーズン在籍してのJ1、J2、J3の全カテゴリー制覇を果たした。その中での思い出は「一つに選ぶのは難しいですが、それぞれのチームでタイトルを取った瞬間というのは自分の中で素晴らしい、特別な瞬間として残っています」と語った。
日本代表では、2011年のアジアカップで予備登録メンバー入りしていた森脇は、大会直前に酒井高徳の腰痛による負傷離脱に伴い代替としてメンバー入りした。大会で選手登録されたフィールドプレイヤーとしては唯一試合に出場できなかったものの、帰国時には優勝トロフィーを掲げる姿を見せるなど、ムードメーカーとしても優勝に貢献した。
「代表ではアジアカップでチャンピオンになれたことを一番覚えていますが、その代表活動中で海外で活躍している選手たちの意識の高さを痛感したということが一番です」と代表活動で感じた思いを吐露した。
引退後、森脇は愛媛FCのポジティブエナジャイザーに就任し、イベントやメディアへの出演を通じ愛媛FCを広くPRし、チームの価値と勝ちの向上を目指し全国を駆け巡り、将来的には、指導者として、Jリーグの監督、日本代表の監督、海外で活躍する監督になりたいという。
今後は「選手としてJリーグで全てのタイトルを取れたので、監督としても全てのタイトルを勝ち取りたい、誰にも無しえたことのないことにチャレンジしたい」と意欲的。
現在B級指導者ライセンスを持つ森脇だが、来年1年で様々なことを勉強しながら、上のカテゴリーのライセンス取得を目指す。
と会見の締めには、お世話になった森山佳郎監督(仙台)ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(札幌)などからメッセージ動画が流れ、ラストは戦友の槙野智章からメッセージが流れた、するとサプライズでその槙野が会見場に花束をもって駆け付けると、会見を完全にジャック。
先に2022年に引退している槙野から、お祭り男ならではの厳しい指導を受け、最後には「涙」とは程遠い「爆笑」の引退会見となった。
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