■フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦 NHK杯(8日、国立代々木競技場第一体育館)

女子シングルのショートプログラム(SP)が行われ、2年ぶりの優勝を目指す坂本花織(24、シスメックス)が圧巻の演技で今季世界最高の78.93点をマーク。SP首位で明日のフリーに挑み、GPシリーズ2連勝&ファイナル進出へ好スタートを切った。

日本勢は千葉百音(19、木下アカデミー)が自己ベストの71.69点で2位。さらに青木祐奈(22、MFアカデミー)も自己ベストを10点以上更新する69.78点で3位に入り、男子(鍵山優真、三浦佳生、壷井達也)に続きSPは1位から3位を日本勢が独占した。

第2戦のスケートカナダで連覇を果たした坂本は、今大会優勝ならばGPファイナル(12月、フランス・グルノーブル)進出が決まる。

この日、最終滑走の坂本は、冒頭のダブルアクセルをダイナミックに決めると、3回転ルッツも安定した着氷。後半の3回転フリップ-トウループのコンビネーションジャンプも落ち着いて降りてジャンプは全て成功。演技後は納得の表情でうなずき、会場の大声援に笑顔で応えた。

得点は第3戦のフランス杯でアンバー・グレン(25、アメリカ)がマークした78.14点を上回り、今季世界最高点に。坂本もキス・アンド・クライでその高得点に驚き、最高のスタートを切った。

演技を終えた坂本は「(試合前)メイクするのに支障が出るくらい手が震えた」とNHK杯ならではの緊張感があると話し、この日の日本勢の活躍には「めちゃくちゃ刺激になる」と背中を押されたという。

また、ショートの演技について「一個、一個すごく丁寧に滑ることができた」と振り返り、フリーに向けて「急いで帰ってさっと寝て明日に備えたい(笑)」と切り替えた。またシーズンの目標として「今年は(世界選手権)4連覇っていうより、来年のオリンピック™シーズンに向けてプレシーズンは本当に大事になる。自分の中ではこの2シーズンは繋げてひとくくりで考えて。最終の目標はオリンピックで」と話し、自身3度目の五輪出場へ意気込みを語った。

【女子ショート・結果】
1位)坂本花織 78.93点
2位)千葉百音 71.69点
3位)青木祐奈 69.78点

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