■MLB ワールドシリーズ第3戦 ドジャース 4-2 ヤンキース(日本時間29日 ロサンゼルス、ドジャー・スタジアム)

ワールドシリーズ第3戦で、ドジャースの大谷翔平(30)は敵地でのヤンキース戦、“1番・DH”でスタメン出場。3打数無安打2四死球。大谷はノーヒットながら2度得点に絡み勝利に貢献した。

第1戦はF.フリーマン(35)がワールドシリーズ史上初となる逆転満塁サヨナラホームランで先勝、第2戦はワールドシリーズ初先発の山本由伸(26)が7回途中1失点で初先発初勝利を挙げて、ドジャースが2連勝、いい流れで敵地に移動してきた。

第2戦で大谷は盗塁の際に左肩を亜脱臼したが、前日には打撃練習も行い、この日はスタメン出場、試合前のセレモニーでは左肩にサポーターを巻いての固定し登場した。

ヤンキースの先発はメジャー5年目でワールドシリーズ初登板のC.シュミット(28)。過去の対戦で大谷は3打数1安打、昨季はホームランを放っている。ネクストバッターズサークルではいつものようなスイングを見せていたが、スイング後は左肩を気にするように何度か肩を回した。

大ブーイングを受けても笑顔で打席に入った大谷、1回の第1打席、1球目のカットボールを見逃すと、1度もスイングすることなくストレートの四球で出塁。1塁上では左手で胸の部分のユニホームをつかみ、左手を固定。走塁で左肩を動かさないようにしていた。

すると1死一塁で3番・F.フリーマン(35)が内角高めのカットボールを完璧にとらえて、ライトスタンドへ3試合連続のポストシーズン3号の先制ツーラン、大谷もユニホームの胸の部分を左手で持ちながら全力疾走することなくホームに還ってきた。

2回、ドジャースの攻撃中に大谷はバットをもってベンチ裏に移動し、バッティングを確認しにいっていた。そして、3回、無死一塁で迎えた第2打席、カウント2-1から内角低めのナックルカーブをフルスイングで空振り、この試合で初めてのスイングとなったが表情は変わらず、いつも通りのフルスイングを見せた。

そして、カウント2-2から外角高めのシンカーを引っ張ってセカンドゴロで1塁走者を進める進塁打、大谷は全力疾走せずに1塁でアウト、ベンチに戻るとすぐに左肩にサポーターを付け、ウインドブレーカーを羽織って、左肩を温めた。大谷の進塁打から2番・M.ベッツ(32)がライト前へタイムリー、ドジャースが3対0とリードを広げた。

4回、1アウト一、二塁で迎えた第3打席、ヤンキース3人目、N.コルテスJr(29)と対戦。1球目、外角高めのカットボールを空振りすると、大谷は左手を放して顔をしかめた。そして、フルカウントからの6球目、外角低め148キロのストレートもファウルにしたが、左手を放した。7球目、外角低め142キロのカットボールに空振り三振。ここでも左手を放してのスイングとなった。

ドジャースは4回、1死二塁とピンチを迎えたが、5番・J.チザムJr(26)の打球をライト・ベッツがダイビングキャッチ、さらに6番・A.ボルビー(23)のレフト前ヒットもT.ヘルナンデス(32)が2塁走者のJ.スタントン(34)をホームで刺す好返球。ドジャースは集中力を切らさず守りで試合のリズムを作っていった。

すると6回、1死から7番・G.ラックス(26)が死球で出塁すると、盗塁を決め得点圏に進んだ。このチャンスに8番・E.ヘルナンデス(33)がセンター前へタイムリー、4対0と貴重な中押し点を奪った。

7回、先頭で迎えた第4打席、ヤンキース5人目、左腕のT.ヒル(34)と対戦。カウント2-2からの6球目、内角真ん中146キロのストレートに差し込まれ、左手を放した打撃で力なくサードファウルフライに倒れた。

4対0とリードして迎えた8回、1死走者なしでヤンキースは8人目、L.ウィーバー(31)、カウント1-1から左足つま先に当たるデッドボールで出塁した。

ドジャースは先制、中押しと着実に得点を重ね、投手陣も7人の投手リレーでヤンキース打線を抑え、3連勝で2020年以来、4年ぶりのワールドシリーズ制覇に王手をかけた。

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