全日本柔道連盟(以下、全柔連)は9日、都内で理事会を開き全日本男女監督を決定した。女子監督にはアテネオリンピック™78キロ超級金メダリストの塚田真希氏(42)が就任、男子監督は鈴木桂治氏(44)が続投する。
パリ五輪まで女子代表の監督は二期連続で増地克之氏が務めていたが、全柔連の規定で監督職は最長二期8年までと定めており、交代することとなった。
これまで全日本代表監督に女性が就任した例はなく、塚田氏が史上初となる。
理事会後には会見が行われ塚田氏は「候補に入っていると聞いた時には、半分嬉しい、もう半分はどこまで今の環境で可能なのかと揺れ動いた記憶がある」と心境を明かした。
全日本代表監督初の女性「あまり意識するなと言われても意識してしまうところもあるが、期待にこたえられるように。必ず次の世代につながるように責任感を持って臨みたい」と語った。
今夏のパリ五輪では過去最低である7階級中2個のメダル獲得に終わり、4年後のロス五輪に向けてさらなる強化が期待される日本女子。
塚田氏は「人と人として付き合っていくことを大事に、チャレンジ精神を持ってやりたい。しっかりしたコーチングと技術の提供、そこに尽きる。変化の激しい時代に対応して適応していきたい」と強い決意を述べた。
一方の男子は鈴木氏が続投。一期目にあたるパリ五輪までの活動を振り返り「非常に厳しい結果を想像する方もいたと思うが、選手全員の戦いが私や応援してくれる方の想像を超えるものもあった」と評価した。二期目は集大成である4年後のロス五輪に向けて「ロス五輪まで4年間あるので、コロナ禍で行えなかった若手の強化、国際大会への派遣、世界で戦える選手を見落とすことなく、強化をしていきたい」と意気込んだ。
■塚田真希(つかだ・まき)
1982年1月5日生まれ、茨城県出身・東海大学卒。
04年アテネ五輪では78キロ超級に出場しオール一本勝で金メダル。この階級では日本女子初の快挙をおさめた。08年の北京五輪では銀メダルを獲得。全日本女子選手権では史上最多の9連覇を誇る。10年に現役を引退し16年リオ、21年東京五輪で女子重量級担当コーチに。現在は東海大学女子柔道部監督を務める。
■鈴木桂治(すずき・けいじ)
1980年6月3日生まれ、茨城県出身・国士舘大学卒。
04年アテネ五輪100キロ超級で金メダルを獲得。五輪・世界選手権・全日本選手権の3つ全てを優勝する柔道三冠を史上7人目に達成。19年に正式に引退。21年東京五輪後から全日本男子監督を務め、二期目に入る。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。