3日、6年ぶりに世界戦のリングに立つ元チャンピオンは、大一番に向けた記者会見で、こう紹介された。

ー「チャレンジャー、WBO世界バンタム級1位。志成ジム、比嘉大吾選手です」

▽比嘉大吾
「沖縄県から来ました、比嘉です。体重も順調に(落ちて)練習もしっかりできてきたので、万全な状態で挑めます」

“チャレンジャー”比嘉大吾選手

東京・有明アリーナで行われるボクシングのダブル世界戦。日本が誇るモンスター・井上尚弥がメインイベントを務めるセミファイナルで比嘉は、6年ぶりの世界タイトルマッチに挑む。

2017年、WBC世界フライ級チャンピオンに輝き、県出身者として25年ぶりの快挙を成し遂げた比嘉だが、翌年には体重超過で王座を陥落。その後バンタム級に階級を上げて再出発を目指すも厳しい試合が続き、2021年には地元沖縄での判定負けという屈辱も味わった。

リングに上がり続けた比嘉

それでも苦難を乗り越え、リングに上がり続けた比嘉は、次第にバンタム級に順応し、現在4連勝中。WBO世界バンタム級1位として再び、世界戦のリングに上がるチャンスを掴んだ。

▽比嘉と対戦するWBO世界バンタム級王者 武居由樹
「5月の試合ではばちっと倒しきれなかったので、今回は大吾さん。すみません、
バチっと倒させていただきます」

今回、比嘉の前に立ちはだかるのは、K-1から転向後、わずか9戦9勝で世界王者にまで上り詰めた、ハードパンチャー・武居由樹。

現WBO世界バンタム級王者 武居由樹(左)


過去にはともにトレーニングを行うなど親交のある武居を相手に、タイトルをかけた特別な試合に挑む。

▽比嘉大吾
「全試合の中で1番、いい試合をしたいなと思っています」
「武居くんはパンチ力が一番。KO率からも、そこに目が行くと思う。僕も倒す練習しかしてこなかった」

KO決着必至となる注目の日本人対決。もう一度、世界のベルトを巻くために、比嘉は、明日、運命のリングに上がる。



<記者MEMO>
2日は両者とも、前日軽量をパス。明日の大一番へと舞台は整いました。キレのあるパンチを持つ武居を相手に、比嘉がどれだけ中に入り込み接戦に持ち込めるかが勝敗を分けるポイントになりそうです。(片野達朗)

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