■パリパラリンピック 水泳男子400m自由形(S11・全盲)決勝(日本時間31日、ラデファンス・アリーナ)
全盲のスイマー、富田宇宙(35、EY Japan)が男子400m自由形決勝で4分32秒33で3位に入り銅メダルを獲得した。富田は前回の東京大会同種目でも銀メダルを獲得、2大会連続での表彰台の快挙となった。
お辞儀をして右手を掲げ、笑顔を浮かべながら入場してきた富田。序盤から中盤までは4位でレースを進める。そして300m手前で3位に並ぶと、ペースを上げてラスト50mに入る。最後まで2位の選手に迫るが、惜しくも届かず3位でフィニッシュした。
3歳で水泳を始めた富田。16歳の時に、失明に至る進行性の難病、網膜色素変性症が発覚。一時プールを離れたが、大学卒業後の2012年にパラ水泳の世界に戻り、15年国際大会デビュー。19年の世界パラ水泳で、400m自由形と100mバタフライで銀メダルを獲得。21年東京大会では初のパラリンピック出場で3つのメダル獲得した(銀2、銅1)。競技ダンスで全日本学生選抜選手権に出場した経験もあり、全日本ブラインドダンス選手権では3連覇している。
富田は100mバタフライと混合フリーリレーにも出場予定。
■富田宇宙(とみた・うちゅう)
1989年2月28日、熊本県熊本市出身。2021年東京パラリンピックに初出場し、400m自由形及び100mバタフライで銀メダル、200m個人メドレーで銅メダルを獲得した。大会後、練習拠点をパラ水泳の強豪国であるスペインに移し、バルセロナの障がい者水泳チーム B-Swimを中心に活動している。
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