■パリパラリンピック 水泳男子100m自由形(S4・運動機能)決勝(日本時間31日、ラデファンス・アリーナ)

50m平泳ぎで金メダルに輝いた鈴木孝幸(37、GOLDWIN)が2種目目の100m自由形決勝に挑み、1分21秒71で見事銀メダルに輝いた。鈴木は今大会2つ目のメダル獲得となった。

左腕を突き上げて入場してきた鈴木。勢いよく飛び込んだが、最初の50mは出遅れてしまい、4、5番手で折り返す。それでも残り50mで猛然と追い上げ、先を行く選手をかわし、2位まで順位をあげフィニッシュした。

鈴木は両手両足に障がいを持って生まれた。右足はつけ根付近から無く、左足も膝から下が欠損。右腕は肘から先が無く、左手も指が2本欠損している。6歳から水泳を始め、15歳から本格的に障がい者の水泳大会に出場するようになった。2004年アテネパラリンピックに日本代表として初出場を果たし、以降21年東京大会まで5大会連続で出場、通算10個のメダルを獲得した。東京パラでは出場した全5種目でメダル(金1、銀2、銅2)に輝いた。

鈴木は30日の男子50m平泳ぎで自身の持つ日本記録を16年ぶりに更新し、金メダルを獲得した。この後、200m自由形、100m平泳ぎなど3種目に出場予定。

■鈴木孝幸(すずき・たかゆき)
1987年1月23日、静岡県浜松市出身。早稲田大学教育学部卒業。2004年、高校3年生の時アテネパラリンピックに初出場し、200mメドレーリレーで銀メダルを獲得。08年北京大会では、50m平泳ぎで金メダル、150m個人メドレーで銅メダルを獲得した。12年ロンドン大会では、150m個人メドレー、50m平泳ぎで銅メダルを獲得した。21年東京大会では、100m自由形で金メダル、50m自由形と200m自由形で銀メダル、50m平泳ぎと150m個人メドレーで銅メダルを獲得した。

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