決勝で児玉ひかるを破り、初優勝を果たした瀬川麻優=横浜武道館

体重無差別で争う柔道の全日本女子選手権は21日、横浜武道館で行われ、26歳の瀬川麻優(ALSOK)が6度目の出場で5試合を勝ち抜き、念願の初タイトルを手にした。準決勝まで危なげなく勝ち進むと、決勝も積極的な攻めで指導4に追い込んで反則勝ち。インタビューでは支えてくれた夫へ「本当に愛してるよ。ありがとう」と大声で叫び、喜びを爆発させた。

昨年は準々決勝で敗れ、「今年こそは」と並々ならぬ決意だった。決勝では、昨年敗れた児玉を相手に「先に先に勝負」と攻めに徹して快勝。「自分のペースでやっていけた」と満面の笑みを浮かべた。

旧姓は秋場で、昨年3月に同い年で柔道経験者の勇気さんと結婚した。互いの故郷である北海道を拠点に、週末は夫と一緒に稽古しながら、二人三脚で力を磨いてきた。落ち込むときにかけられる言葉も力になり「全部支えてもらっている」と感謝を口にした。

今大会はパリ五輪と世界選手権の代表選手が不在。「強い選手が出たときの優勝が本物だと思う」と満足はしていないが、日本一の称号は大きな自信になる。「まだ26歳。チャンスはあると思っている。ロス(2028年ロサンゼルス五輪)まで頑張っていきたい」と4年後を見据えていた。(大石豊佳)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。