■パリパラリンピック パラ水泳(SB3・運動機能障がい)男子50m平泳ぎ決勝(日本時間30日、 ラデファンス・アリーナ)
6大会連続出場の鈴木孝幸(37、ゴールドウィン)が50m平泳ぎで金メダルを獲得、パリパラリンピックでの日本勢メダル第1号となった。
予選なしの7人で争う一発決勝。左腕をグルグルと回しながら入場してきた鈴木は勢いよく飛び込み、水面に浮上した時点でトップに立つ。そのまま加速し、一度もトップを譲らないまま1位でゴール。タイムは48秒04。自身の持つ記録を0秒45更新する日本新記録での金メダルとなった。
鈴木は両手両足に障がいを持って生まれた。右足はつけ根付近から無く、左足も膝から下が欠損。右腕は肘から先が無く、左手も指が2本欠損している。6歳から水泳を始め、15歳から本格的に障がい者の水泳大会に出場するようになった。2004年アテネパラリンピックに日本代表として初出場を果たし、以降21年東京大会まで5大会連続で出場、通算10個のメダルを獲得した。東京パラでは出場した全5種目でメダル(金1、銀2、銅2)に輝いた。
S14・知的障がいクラス男子100m平泳ぎの世界記録保持者・山口尚秀(23、四国ガス)は男子100mバタフライ決勝で5位入賞。同クラス女子100mバタフライ決勝に進んだ、木下あいら(18、三菱商事)も5位入賞を果たした。S9・運動機能障がいクラスで初出場の15歳、川渕大耀(宮前ドルフィン)は、400m自由形決勝で7位に入った。
■鈴木孝幸(すずき・たかゆき)
1987年1月23日、静岡県浜松市出身。早稲田大学教育学部卒業。2004年、高校3年生の時アテネパラリンピックに初出場し、200mメドレーリレーで銀メダルを獲得。08年北京大会では、50m平泳ぎで金メダル、150m個人メドレーで銅メダルを獲得した。12年ロンドン大会では、150m個人メドレー、50m平泳ぎで銅メダルを獲得した。21年東京大会では、100m自由形で金メダル、50m自由形と200m自由形で銀メダル、50m平泳ぎと150m個人メドレーで銅メダルを獲得した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。