降りしきる雨の中、投げているのはボールではなくレンガ。

 さらに、タイヤを使った筋力トレーニング!ユニークすぎる練習を行っているのは・・・

大谷選手が注目!ウガンダ出身のカスンバ・デニス選手

 「私はカスンバ・デニスです」

 アフリカ東部に位置するウガンダ出身のデニス・カスンバ選手20歳。

 8月12日に、独立リーグの「旭川ビースターズ」に入団しました。

 野球の練習環境が十分でないアフリカ・ウガンダからメジャーリーグを目指しているカスンバ選手は、練習風景をSNSに投稿したところ、大きな話題に。

 大谷選手からもフォローされました。

 インスタグラムフォロワーは800万人以上の大谷選手。

 逆にフォローをしているのは約230人とごくわずか。

 その中にカスンバ選手が入っています。

 「最初は大谷選手にフォローされたなんて信じられなかったです。大谷選手はメジャーリーグで1番のプレイヤーですから、このことは僕の大きなモチベーションになっています」(デニス・カスンバ選手)

チームに溶け込むカスンバ選手の愛されキャラ

 カスンバ選手をチームに呼んだのは田中勝久コーチです。

 田中コーチは2020年まで10年間、ウガンダ代表の野球チームの監督をしていたこともあり、積極的にウガンダから選手を呼んでいました。

 「彼のキャラクターはどこの世界に行っても愛されるキャラですし、あっというまに日本のチームにも溶け込んでいて非常に満足しています」(田中勝久コーチ)

 愛されキャラのカスンバ選手。

 練習では笑顔を絶やさず、大きな声でチームを盛り上げます。

 「何を言っているかはわからないけどにぎやかで楽しそうだなという印象です」(チームメイト)

 「 彼は多くのものをチームにもたらしてくれています。彼は喜びと刺激に満ちた選手ですね。彼の加入はチームにとってすごく良いことだと思います」(チームメイト)

 この日は約3時間の練習を終えたカスンバ選手。

 比布町にある土肥翔治監督の家で一緒に生活をしています。

 「自分は結婚もしていなくて子どももいないんですけど、子どもを持ったような感覚です。フラッと散歩に行って迷子になったらどうしようとか、ちょっと心配事もあります」(旭川ビースターズ 土肥翔治監督)

 一階は居間で、二階はカスンバ選手のトレーニングルームと部屋があります。

 タイヤを使ったトレーニングはウガンダの時と変わりません。

 寝室はなぜか押し入れ。

 日の光が入って来ないこの場所がお気に入りだということです。

目標はNPBやMLBへの挑戦

 「生活への不安はないですね。ウガンダは日本よりも生活が厳しいですし、日本ではボールもバットもある、良いコーチもいます」(カスンバ選手)

 この日の夕食はカスンバ選手が初めて食べるハヤシライスです。そのお味は‥

 「料理してくれてありがとうって。ハヤシライスの回数が増えそうですね。ウガンダに3か月間だけ滞在した時に困ったときに助けてもらっているので、恩返しはしたいのはあって、他の選手もそうですけど、一生懸命、夢を追いかける人をサポートしたいというのは自分の考えです」(土肥監督)

 多くの人たちのサポートを受けながら、大好きな野球を全力で楽しむカスンバ選手。

 ウガンダから1万キロ以上離れた旭川で、夢への一歩を踏み出しました。

 「目標は家族を助け、ウガンダの野球のために一生懸命働くことです。そのためにNPBやMLBに行って、もっとウガンダの選手が挑戦できる機会を作っていきたいです」(カスンバ選手)

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