パリ五輪の星･山本麻衣　“原点” の広島でリフレッシュ「逆にパワーを送れるように」女子バスケットボール日本代表

女子バスケットボール日本代表でパリオリンピック出場権獲得に貢献した山本麻衣が先週、リーグ戦を終えて広島に帰郷しました。原点に帰った山本を独占密着取材しました。

トヨタアンテロープスに所属し、日本代表選手としてチームを引っ張る山本麻衣。今月下旬から始まる代表合宿を前に広島に帰省しました。

女子バスケット日本代表　山本麻衣選手
（トヨタアンテロープス）
「原点の、原点の方なので。本当に先生に会うことでリラックスもできるし、元気ももらえるので」

“先生” とは、ミニバスを指導してくれた藤田正雄先生です。

口田東ミニバスケットボールクラブ監督
藤田正雄先生
「いちファンですよ、われわれは。楽しみですよ、久しぶりに会うのが」

11日（木）の広島駅。当時の竹岡未樹コーチといっしょに出迎えに来ていました。

山本麻衣選手
「楽しみです（笑）」

まず、一行が最初に向かったのは、広島市南区にあり、山本も通った安芸幼稚園です。

園児たち
「まいちゃん、おかえり！」

山本麻衣選手
「この池は覚えています。池の隣りでいつもプールしていました」

鼓笛隊の先頭を歩く幼稚園の時代の山本。

年中・年長の担任　土屋明美さん
「これ、振ってみて。そう、そう」

「運動神経のすごくいい子でした。走るのも速かったです」

山本麻衣選手
「朝の体操、いろんな音楽があると思うんですけど、あの体操をするのが好きでした」

続いて質問タイム。

園児
「どうやったらバスケが上手になりますか？」

山本麻衣選手
「練習をたくさんすることです。ボール投げる練習とかっていうのをたくさんやったら上手になります」

園児たち
「金メダル、がんばれ！　バイバイ！」

山本麻衣選手
「かわいかったです、めっちゃ。パワーをもらいました」

広島市内を車で走りながら…

山本麻衣選手
「川とかあるのも、山が見えるのもいいですね」

―　日ごろのバスケット練習は？
「それはハードですね、もう。メンタル的にもいちおうプロとしてやっているので、疲れる部分はあるので、やっぱり、こういう時間も必要だなっていうふうに思います」

―　バスケットとは？
「自分を表現する一部でもあると思うので、バスケットがなかったら、ここまでの人間性にもなっていないと思いますし、バスケットをやっていてよかったなっていうふうに思います」

そして、お気に入りのカメラを片手に、実家のあった広島市安佐南区川内周辺をしばし、散策です。

山本麻衣選手
「めっちゃ家建っているんだけど。ここはずっと畑だったの」

落ち着くという実家の近くでリフレッシュ。そして、午後5時、出身の口田東ミニバスケットボールクラブへ。

クラブ生たち
「山本麻衣選手、お帰りなさい」

ここではさっそく、ドリブルの基礎レッスン。ふだんの練習方法を伝授します。子どもたちも真剣です。

山本麻衣選手
「ここからこっち。イメージわかる？　上から。そうそう」

クラブ生
「違うところを教えてくれるのがわかりやすかったです。できました。ちょっとだけど、できました」

最後は両手で高難度な技を披露しました。

クラブ生
「とにかくうれしかったし、楽しかったです。サインをもらいました」

口田東ミニバスケットボールクラブ監督
藤田正雄先生
「麻衣ちゃんに感謝したい。卒業後、一度も会っていない子がいっぱい来てくれました」

「乾杯！」―。ミニバスチームの同級生も駆けつけての食事会です。

同級生
「自慢。一緒にやっとったよみたいな…」
「そのためにダゾーンに入会して、その試合を見るために」

山本麻衣選手
「そんなに見てくれているとは思ってないから本当にうれしいですね」

笑いが絶えない夜となったようです。

翌日は4年生まで過ごした母校の川内小学校へ。

児童たち
「お帰り！」

3時間目に体育館で5年生への特別課外授業がスタート。「夢に向かってチャレンジ」と題して行われました。1年生のとき、お姉ちゃんに付いて口田東のバスケチームに初めて行ったときのこと…

山本麻衣選手
「1本、シュートを決めることができて、それを藤田先生がすごくほめてくれて、それがうれしくて楽しくてバスケットを始めました。（身長のハンデを克服するには）スピードだったり、バスケットの賢さっていうのをしっかり磨いていって、それを武器として今は世界とも戦っているので。人は誰でも成長できるし、どの年齢からでも成長できると思っているので、自分にリミット、自分はできないっていうのを決めつけないようにしています」

最後はデモンストレーション、1対1でみごとゴールを決めました。