■第106回全国高校野球選手権記念大会 第1日 1回戦 滋賀学園 10-6 有田工(7日・甲子園球場)
滋賀学園(滋賀)は有田工(佐賀)に勝利し2回戦へと駒を進めた。試合は両チーム譲らず4ー4の同点で迎えた8回表、満塁のチャンスで9番・杉本晴基(3年)、2番・國仲優星(3年)の適時打が相手失策を誘うなど4点を奪い勝ち越し。9回表にも得点を加え一気にリードを広げると、マウンド上の高橋侠聖(3年)が有田工打線の反撃を許さず逃げ切った。
15年ぶり2回目の聖地となった滋賀学園。09年の91回大会で初出場も初戦で智弁和歌山(和歌山)に敗戦。この試合の勝利が夏の甲子園初勝利となった。
打線は1回、有田工の先発・石永煌希(3年)に対し先頭の多胡大将(3年)が四球で出塁。2番・國仲が送りバントを決めると得点圏に走者を進めた。続く3番・岩井天史(3年)は右安打で繋ぎ1死一、三塁とチャンスを広げると4番・岡田幸大(3年)にセンターの頭を越す適時二塁打が飛び出し2点を先制。さらに2死一、三塁から石永の暴投の間に1点を追加し3ー0と試合の主導権を握った。
1回から3点の援護をもらい先発マウンドに上がったのは最速143㎞右腕・脇本耀士(3年)。ストレートとスライダーを軸に三者連続の見逃し三振を奪う完璧な立ち上がりを見せた。
しかし3回裏、2死走者無しから東坂愛琉(3年)の悪送球により得点圏に走者を背負うと1番・丸田真太郎(2年)の放った打球はライト前に落ちるポテンヒットに。1点を返されると4回裏には無死一、二塁から4番・山口大誠(2年)にライトへの適時打を浴び1点差。キャッチャー・杉本のパスボールで同点に追いつかれた。なおも2死二塁とピンチから7番・石永にライトへの適時打を放たれ勝ち越しを許した。
1点を追いかける展開となった打線は5回表、1死一、二塁の好機を作ると5番・仲田隆玖(3年)がレフトへの適時打を放ちすぐさま試合を振り出しに戻した。
途中からマウンドに上がった2番手・高橋侠は安定した制球力を見せ無失点に抑えると同点のまま試合は終盤に入った。そして8回表、先頭の6番・東坂が中安打で出塁すると7番・作田健太(3年)、8番・高橋侠の送りバントは相手エラーを誘い満塁の好機を作った。有田工は2番手・田中來空(1年)をマウンドに上げるも9番・杉本のセンターへの適時打、2番・國仲のレフトへの適時打がいずれも相手のファンブルを誘いこの回一挙4得点と勝ち越した。
9回表にも2点を加え10ー4。6点のリードで9回裏も高橋侠がマウンドに上がると得点圏に走者を背負い1死一、二塁に。続く2番・川尻泰翔(2年)、3番・井崎蓮(2年)に二者連続で適時打を放たれ2点を失うも後続を抑え試合終了。勝利した滋賀学園は夏の甲子園初勝利、次戦は大会第7日第4試合で花巻東(岩手)と対戦する。
※写真は滋賀学園・脇本耀士投手
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