(2015年4月26日、静岡・川奈ホテルGC富士コース=6367ヤード、パー72)
首位に3打差の3位から出た20歳の藤田光里が通算7アンダーにスコアを伸ばしてツアー初優勝を飾った。賞金は1440万円。
最終18番(パー4)で、藤田光はピンまで5メートルのバーディートライに成功。外せば6人によるプレーオフの可能性もあったが、劇的な逆転優勝で大混戦を抜け出した。
1打差の2位は前日首位の一ノ瀬優希、松森彩夏、表純子と韓国勢のイ・ボミ、金ナリの5人が続いた。
順位 | スコア | 選手 | 計 | 1R | 2R | 3R |
---|---|---|---|---|---|---|
優勝 | -7 |
藤田光里 |
209 |
71 |
69 |
69 |
2T |
-6 |
イ・ボミ |
210 |
74 |
68 |
68 |
松森彩夏 |
210 |
67 |
73 |
70 |
||
表純子 |
210 |
69 |
71 |
70 |
||
金ナリ |
210 |
73 |
66 |
71 |
||
一ノ瀬優希 |
210 |
70 |
67 |
73 |
同期の松森彩夏に「負けたくなかった」
劇的な初優勝だった。最終18番(パー4)。6人が首位に並んでいた。グリーンエッジから藤田光のパターで打った残り5メートルがカップに吸い込まれた。その瞬間、キャディーと抱き合い、感激の涙を流した。
「ビビらないように強く打った。プレーオフになってもおかしくないと覚悟していた。入った瞬間は頭の中が真っ白になった。素直にうれしい」と評判の美人顔に笑みを浮かべた。
85期生として一緒にプロになった松森が優勝争いを展開。「(同期で)仲良くやってきて、今週は(松森)彩夏が勝つと思った。でも、すごく意識したし、負けたくなかった」と打ち明ける。
12番付近に設けられたスコアボードで松森のトップを確認すると「そこから頑張ろう」と奮起した。
前半で3バーディーを奪ったが、その後はチャンスを決めきれない。15番(パー4)で3パットのボギーをたたき、16番(パー5)で4メートルのバーディーパットを外し「まずいと思ったが、あと2ホールあるからと(キャディーから)声をかけてもらい集中できた」と感謝。逆転劇に結びつける要因となった。
周囲の期待に沿う形で初優勝を飾り「2勝目と言われるほうがつらいのかな。でも自分に勝てれば大丈夫かな」とプレッシャーをはねのける術を得たようだ。不安を抱える左手首は「テーピングをして安定してきている」と問題はなさそう。となれば、目標の複数回優勝は意外に早く訪れるかもしれない。(松本恵司)
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