ことし春に行われた、パリオリンピック™の代表選考会で見事に代表の座を手にした、三重県津市出身の体操男子、杉野正尭(すぎのたかあき)選手 25歳。

あん馬と鉄棒、2種目のスペシャリストです。

(杉野正尭選手 25歳)
「自分らしさを最大限に発揮した演技をパリでもやって、必ず日本に金メダルを持って帰ってきたい」

小学1年から始めた体操で、思い描いてきた通りオリンピックへの切符をつかんだ杉野選手。3年前の東京オリンピックでは、わずかな差で日本代表になれませんでしたが、気持ちが途切れることはありませんでした。

(杉野選手)
「(東京五輪は)あと一歩のところで代表を逃した。すぐ次のパリに向けてこの3年間やってきて、苦しい日々が多かったですけど、最後まで諦めずにパリの代表、そしてパリでの金メダルを目指してやってきた」

悔しい思いをバネに、5月のNHK杯で成長した姿を見せました。

初のオリンピック代表 「勢いのある完璧な演技を」

まずは、あん馬。難度の高い大技・Hコンバインを成功させ、演技終了後には大きくガッツポーズ!15点台の高得点をたたき出します。

そして、鉄棒でも難度の高い手放し技を次々と成功。最後の着地もきっちり止めて「14.866」をマーク。

杉野選手はNHK杯を終えて個人総合5位と代表内定条件には届きませんでしたが、男子団体での貢献に期待できるスペシャリストの選手として選ばれ、初のオリンピック代表の座を手にしました。

(杉野選手)
「(ここまで)長かったなという思いと濃かったなという思いがすごくあった。見ている人も燃え上がるような、勢いのある完璧な演技をやっていきたい」

代表内定後の6月、所属しているクラブで鎌倉市民との交流会が開かれました。

「鎌倉の人に演技を通して恩返し」

この場で、杉野選手は本番さながらの大技を披露。

交流会では体操の体験や、質問コーナーなど盛りだくさんでした。

オリンピックを前に杉野選手もリフレッシュできたようです。

(杉野選手)
「鎌倉の方々には街でも大変お世話になっているので、演技を通して恩返しできたらいいなという思いで交流会に参加した。本当にたくさんの人が応援してくれてうれしい気持ちが一番ある」

ようやくつかんだ大舞台への切符。本番までに得意の「あん馬」「鉄棒」に、さらなる磨きをかけていきます

(杉野選手)
「日本チームとして、団体金メダルというところはもちろん、個人としてあん馬、鉄棒の金メダルは絶対獲得したいという思いもある。ぼくの演技を見てもらって、次の日またがんばろうと元気を届けられたらいい」

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