阪神タイガースはオールスターゲーム前の前半戦を終えて4位。岡田監督は「8月9月は野手の奮起で勝ち取っていく」とコメントしています。後半戦の注目ポイントについて、7月22日、今成亮太氏に聞きました。
「来ますよ“大山タイム”が」
―――オールスターゲーム前の最後の試合で、阪神は広島に12対3で勝利。先発野手全員タイムリーで今季2度目の2桁得点、連敗は4でストップしました。また、6回にはチーム14試合ぶりとなる大山悠輔選手の7号2ランホームランが出ました。高めのボールをホームランにしましたが、いかがですか?
「大山選手って高めはわりかし強いんですけど、あそこのゾーンっていうのはファウルゾーン、空振りゾーンと言われるところで、ピッチャーの球が一番強いんですよ。あそこを打つのはすごく難しいんですけど、そこが打てるってことはバッターとして状態がいいんです。大山選手はどちらかというとローボールヒッター気味なところもあるので、低い球が強いんですよ。それがここを打てているというのは、もう大山選手のフィーバーのタイムがあるんじゃないですか、来ますよ“大山タイム”が」
―――前半戦が終了したわけですが、ここまでの戦いについて今成さんとしては「めちゃくちゃいいのでは」ということのようですね?
「良かったっていうのは、投手陣はもちろん良かったんですけど、野手陣は正直良くなかったと思うんですね。その中でここ(4位)にいるっていうのは、僕は良かったんじゃないかなと思っています。他チームがあまりずば抜けてない、というのが一番良かったんではないかなと思いますね」
―――阪神の防御率は、今年は前半戦を終えて2.25。去年は2.79でした。
「めちゃくちゃいいですね。今1軍にいる選手ももちろんいいんですが、それが駄目だったときに2軍の選手がぽっと来ても1軍クラスの活躍をしてくれるので、これはタイガースは12球団で一番すごいと思います」
―――打率・得点・盗塁は去年より低くなっています。
「得点が一番勝利に直結すると思うんですが、去年はやっぱり出塁率、盗塁が多かったんですね。それがちょっと逆に意識しすぎて、フォアボール取ったらいいっていうふうに言われているのが、(ボールを)見よう見ようとしている選手が多いんじゃないかなって。積極的に打ちにいって見にいってるんじゃなくて」
後半戦の打線のキーマンは3人
―――岡田監督は「勝負は8月9月」ということを話しています。その8月は、9日から4カード連続でドーム球場での試合になります。ドームでの試合は屋外と比べてピッチャーの疲労が少ないのでしょうか?
「普通に人間が生きていく中で、この時期、日ざしに当たるのが一番きついじゃないですか。ピッチャーが顔を真っ赤にして投げている姿を見ると思いますが、あれ、例えると、20m30mの短距離走をずっと連続で走ってるような、そんな感じです。ピッチャーはやっぱり室内になることによって、疲労感は全然違うと思います」
―――後半戦のカギは「打線&得点力が必要」ということのようですね?
「ここだけだと思います、本当に。ここが上がってくれば、投手陣はいいので、連勝していくと思います」
―――また、「個人的には広島が不気味」だと?
「若い戦力が良くて、機動力が使えるんです。去年のタイガースの野球を広島がやっているようなイメージ。勢いがあるのでちょっと怖いですね」
―――さらに、後半戦の打線のキーマンとして今成さんが挙げたのは、近本光司選手、中野拓夢選手、そして大山選手です。
「この3選手は技術も経験もありますので、この3選手が上がってこないとタイガースの得点力は上がってこないんじゃないかなと僕は思いますね」
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