フランクフルト(ドイツ・ブンデスリーガ1部)に所属する日本代表の元主将・長谷部誠 選手は17日に会見を開き、今季限りでの引退を発表しました。

藤枝東高校出身のサッカー日本代表の元主将・長谷部誠 選手が今季限りでの現役引退を発表したことを受け、同校OBでJ3・アスルクラロ沼津の中山雅史 監督が17日のルヴァンカップの試合後取材に応じ、「まだまだやるんだろうと思っていた」と口にしました。

一方で、決断を尊重すると考えを示した上で、「きっといい第2の人生を歩んでいくんだろう」と労いの言葉をかけました。

また、一時は試合に出られない状態が続きながらも自身の力ではい上がってきたことに触れ、「やはり長谷部誠、ただ者ではないな」と評し、「藤枝東の名を轟かせてくれてありがとう」とも述べています。

-長谷部選手の引退発表の受け止め

アスルクラロ沼津・中山雅史 監督:
「え?」という感じですね。まだまだやるんだろうと思っていたので、もう辞めてしまうんだと思うとちょっと寂しさを感じる。ただ、自分で熟考したと思う。いろいろなことがあって、考えてきた結果が、そういう決断だと思うので尊重できればと思うし、何かが納得できなかったのかなと。その“何か”ってなんだろうなというところは知りたいという興味はある。

ただ、本人の決断なので尊重して、また次の人生に進んでいってくれればいいなと思っている。

-ともに藤枝東高校のOB。何か思い出は

アスルクラロ沼津・中山雅史 監督:
彼が高校時代に一緒に写真を撮っています。その頃は僕の方が、立場が多少上だったのかもしれないですけれど、それが簡単に逆転してしまっている今があるが、非常に好青年だなと。

取材等でドイツを訪れ、いろいろな話を聞かせてもらったが、やっぱりしっかりした芯が1本通っている男だし、いろいろなことを考えながらドイツで戦ってきたのかなと感じた。ドイツで不遇な時もあった、ゲームに出られなくて。それでも一人で公園を走っていたという話を聞き、全然練習にも参加させてもらえない、その中で自分で公園で鍛えているという話を聞いた時にはやっぱり強いなと。そこからまたのし上がってやろうというエネルギーを感じたし、そこに至ったというところの強さはやはり長谷部誠、ただ者ではないなと感じた。

-長谷部選手へのメッセージ

アスルクラロ沼津・中山雅史 監督:
僕が大それたことは言えませんから、言えることは藤枝東の名を轟かせてくれてありがとう。元々、その名前は多少なりともみなさんに知られている部分はあったのかもしれないが、彼が藤枝東出身ということで、僕自身も藤枝東出身ということに誇りを持てるし、また藤枝東出身のサッカー部のみんなが、そこにいろいろな感情があり、それを爆発できるものにつながっていたのではないかと思う。

どんな道に行くのかわからないが、彼だったら、いろいろなことを考えながらここまで来たわけで、そしてドイツの中でここまでやれているのだから、きっといい第2の人生を歩んでいくんだろうと思うし、そこに期待しているし、どんなことをやるのかということにすごく大きな興味がある。

とにかく「お疲れ様でした」ということと、これからの人生を楽しんで頑張っていってもらいたいと思う。

-日本サッカー界における長谷部選手の功績の大きさ

アスルクラロ沼津・中山雅史 監督:
日本代表のキャプテン像というものを、長谷部誠がまた1つのキャプテン像というものを確立させたのかなと。その前までに柱谷哲二さんであったり、井原正巳であったり、いろいろな人がキャプテン像というものを作ってきた。その長谷部誠の後に、吉田麻也、そして遠藤と脈々と日本代表のキャプテン像というものがいろいろな形で受け継がれている、何かが受け継がれているような気はするし、そういうものをまた脈々と受け継いでいってもらいたい。

長谷部誠が残したものを次の世代が、またそれをつないでいってもらいたいと思うし、それがまた日本代表の強さにつながってくれることを祈っている

-大きなシンボルだった

アスルクラロ沼津・中山雅史 監督:
いい男。常に心を整えているのだと思う。

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