無差別級で争うフルコンタクト空手の新たな大会「第1回空手Champion of Champions」(NPO法人全世界空手道連盟新極真会主催)が21日、東京・国立代々木競技場第2体育館で開催された。

空手界のスター選手の誕生への期待と、「不断の努力をする選手へプロ並みの賞金を渡したい」という思いのもと始まった今大会。106の国と地域から選ばれたチャンピオンクラスの総勢16人(男女各8人)が、世界一の座と優勝賞金1000万円を目指し、3500人が詰めかけた超満員の会場で熱戦を演じた。

最大で1日3試合を行う過酷な大会で、最初に賞金1000万円を手にしたのは、女子の鈴木未紘、18歳。身長167cmと海外勢に比べると小柄ながら、決勝ではリトアニアの184cm、ブリジタ・グスタイタイテ(30)に果敢に立ち向かった。

会場からは“みひろ”コールが鳴り響き、見事判定勝ちを収め、初代チャンピオンに。賞金1000万円を手にした。今後のフルコンタクト空手の未来を担う18歳は、賞金の使い道について聞かれ「全く考えていません」と笑顔を見せた。

男子では27歳の岡田侑己が初代チャンピオンとなった。準決勝では渡辺優作(26)と死闘を演じ、会場を大いに沸かせた岡田。疲労回復する間もなく迎えた決勝では、女子と同じく、リトアニア出身のエヴァンタス・グザウスカス(29)と対決。相手の突きが顔面に当たり、一時中断などのアクシデントに見舞われたが、多彩な蹴り技や気力で打ち合いを制し見事優勝を果たした。

賞金1000万円の使い道を聞かれると「考えていません。それよりも他の大会も含め初めての優勝だったのでそれが嬉しい」と話し、喜びを口にした。

主催の新極真会、緑健児代表は「この大会が注目され空手界からスターを輩出したい。今後も2回、3回と続けていきたい」と語った。

大会は2年ごとに行われる予定となっている。

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