■EURO2024 準決勝 イングランド 2-1 オランダ(11日、ドイツ・ドルトムント)

初優勝を目指すイングランド(FIFAランク5位)がオランダ(同7位)を2-1で下し2大会連続の決勝進出を決めた。互いに1点ずつ取り合って迎えた後半アディショナルタイム、オリー・ワトキンス(28)が逆転となる決勝ゴールを決めた。15日の決勝でスペイン(同8位)と対戦する。

前回大会準優勝のイングランドは、グループリーグ2試合を引き分け、わずか1勝のみ。決勝トーナメント1回戦のスロバキア戦(同45位)でも延長戦の末に勝利、準々決勝もPK戦までもつれこんだ死闘の末スイス(同19位)を下し、苦しみながら2大会連続の準決勝進出を決めた。

両チームの対戦成績は、イングランドの6勝7敗9引き分けとほぼ互角。その試合はいきなり動く。前半7分、自陣でオランダのシャビ・シモンズ(21)に激しい当たりでボールを奪われ、シュートを許す。無回転のボールはゴール左上に突き刺さり、オランダに1点を先制されてしまう。

18分にはイングランドのエース、ハリー・ケイン(30)がPKを獲得。自ら落ち着いてゴール左隅に決め今大会3得点目を記録、1‐1の同点に追いつく。22分には、今季のプレミアリーグMVP、フィル・フォーデン(24)がGKをかわしてシュートを放つが、ゴールラインギリギリでDFにクリアされ、勝ち越しを逃す。

32分、フォーデンのミドルシュートはポスト直撃、その6分後にもフォーデンが振り向きざまのシュートを放つなど、イングランドが試合の主導権を握るがゴールはならず、1-1で前半を終える。

後半に入ると、互いの守備陣を崩せず、じりじりと時間だけが過ぎていく。中盤以降は、オランダに流れが傾き、攻撃を受けるイングランド。それでも何とか凌ぐと、35分にようやくチャンスが訪れる。右サイドのクロスからブカヨ・サカ(22)がシュートを放ち、ゴールネットを揺らすがオフサイドの判定で幻のゴールとなる。

そして延長戦突入かと思われたアディショナルタイム、右サイドから攻め上がるイングランドは、ゴール前、途中から入ったワトキンスにスルーパスが通り、トラップしてから振り向きざまにシュート。これがゴールネットを揺らし2‐1と逆転に成功し、オランダに勝利した。

10日に行われた準決勝のもう一試合ではスペインがフランスを2ー1で下し、2012年以来3大会ぶりの決勝進出を決めた。前半、フランスに先制されたが、16歳、ラミン・ヤマルのEURO史上最年少ゴールで同点に追いつくと、ダニ・オルモ(26)が2戦連発となるゴールで逆転に成功、そのまま逃げ切った。

*写真右が、決勝ゴールを決めたイングランドのオリー・ワトキンス選手(28)

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