7月6日、「なでしこジャパン」のストライカーで、INAC神戸レオネッサの田中美南選手(30)が、アメリカNWSLのユタ・ロイヤルズFCに完全移籍することが発表されました。

 パリオリンピックを戦うなでしこジャパンの一員にも選出されている田中美南選手は、タイ出身の30歳。育成年代から、抜群の身体能力とゴールへの嗅覚を兼ね備えた生粋の点取り屋として大活躍。なでしこリーグで4度の得点王に輝き、日本代表としても80試合で36ゴールをマークするなど、数多くの得点を演出してきました。

 INAC神戸には、2020年に、数多くの名選手を輩出した女子サッカー界の名門の日テレ・東京ヴェルディベレーザから加入。ドイツのレバークーゼンへの期限付き移籍(2021年2月~6月)から復帰した第1回のWEリーグ(2021~22)では、INAC神戸の攻撃をけん引。見事初代チャンピオンに導くとともにリーグベストイレブンにも名を連ねました。

 今シーズンは、主将としてチームを鼓舞。ライバル三菱重工浦和レッズレディースとの決勝戦となった皇后杯では、見事なリーダーシップを発揮して、INAC神戸に7大会ぶりの皇后杯のタイトルをもたらしています。

 重大な決断をした田中美南選手。移籍にあたってこう言葉を残しています。

「4年前、自分の成長のためにINAC神戸に移籍すると決断しました。そして今回も、さらに新しい刺激と成長を求めて海外のクラブに挑戦することを決めました。
 INAC神戸に来て、いろいろな経験を積んで、選手としてプレーの幅を増やすことができました。それが代表にもつながっているし、胸を張ってこの決断をしてよかったなと思います。気づいたら4年が経っていて、あたたかい人がたくさんいる神戸という街が大好きになりました。
 離れる寂しさはありますが、WEリーグの価値を高めるためにも、海外で頑張ってきたいと思います。
 INAC神戸を支援してくださるスポンサー様、一緒に熱く戦ってくれたサポーターの皆さんありがとうございました。来シーズンもINAC神戸に心強い声援をよろしくお願いします。
 そして、快く送り出してくださった安本社長はじめ、スタッフの皆さん、これまで一緒に戦ったチームメイトのみんな、ありがとうございました!!来シーズンも素晴らしいシーズンになることを祈っています!Vamos!!!」

 30歳で2度目の海外挑戦を決意した日本が誇るストライカー、田中美南選手。飛躍を胸にパリオリンピックでの爆発に期待です。

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