今季リリーフで抜群の安定感を見せる、カープ黒原投手の特集です。
技術面からブルペンでの裏側までを取材しました。

背番号24・黒原拓未。
ドラフト1位で入団し、迎えた3年目の今シーズン。
プロ初勝利を挙げ、ここまで盤石なリリーフ陣の一角を担う黒原投手を山内さんが直撃です!

【黒原投手】
Q:開幕から約3か月経ちましたけど、シーズンここまで振り返ってどうですか?
「今のところはしっかり自分らしいピッチングできているので、そこはいいところかなとは思うので、引き続きしっかり腕振って、自分のいい強みというのをしっかり全面に出して、投げていきたい」

Q:ここまでの自分の投球は予想していましたか?
「予想はしていないですけど。でも自信というか、ボールに対しての自信はすごくあったので。去年よりも真っすぐを中心に強さもスピードも出て、ボールの質というのは去年よりは良くなった。そういう自信はありました」

一軍登板わずか5試合と、不本意な成績で終えた昨シーズン。
春のキャンプで山内さんがインタビューした時には、取り組んでいる課題についてこう話していました。

【黒原投手】
「真っすぐの強さと投げ分け。内外をしっかり投げ切れるようにというのはまず一つ。あとカーブでストライク取れる確率というのはもっと上げたい」

Q:キャンプの時は真っすぐの強さと投げ分け、あとカーブでストライクを取れるように確率を上げたいということですけど。
「カーブもそうですし、やっぱりカットボール・チェンジアップだったり、変化球でカウントを取れるというのもそうですし、勝負球で使っていけるようになったというのは、自分の中でも幅が広がったというか、強みになったかなと思う。ファールが多いとか粘られてきた時に目線変えるボールとか、1球でも投げておけばバッターの頭に入ると思う。そういう使い方ができるというのはすごくいいことかなと思います」

強いストレートと、打者を幻惑する変化球。スケールアップに成功した今シーズンのピッチングには、実はもう一つの秘密がありました。

【山内さんON】
Q:あと脚の上げ方もちょっと変わってないですか?最近。なんであのフォームに行き着いたんですか?脚の上げ方は。

去年は右脚を上げ切ってからタメを作るフォームだった黒原。
しかし、現在は右脚を上げる前にタメを作る、ゆったりしたフォームに変わっています。
この変化について聞いてみると。

【黒原投手】
「脚は上げ出した時に、去年2段モーションというか、脚上げて止まる時間があったんですけど、それが自分の中で勢いが死んでたというか。あまり力が伝わっていなかったので、真っすぐのスピードも出なかったと思う。それが僕ちょっとぶれが大きかったんで、それがちょっと嫌でキャッチャーの方向いて、振りかぶって脚上げるのと回転するのを同時にしてたので」

Q:余計動作が大きい分、ちょっとずれが生じそうですね
「だから今よりも全然コントロールはもっと悪かったと思います」

ボールの質、そしてコントロールを向上させ、大幅なレベルアップに成功した黒原。
すると5月25日のベイスターズ戦、延長11回に登板すると直後に味方が勝ち越し、嬉しいプロ初勝利を手にしました。

【黒原投手】
「その時はもう単純に嬉しかったですね」
Q:3年目でついに手にしましたけども
「ずっと先発のチャンスをもらって勝てなかったので、リリーフという形ですけど一つ結果として勝ちをつけてもらえて嬉しかったです」

今シーズンは先発でスタートし、リリーフに転向した黒原。
ここからはその役割の違いについて、山内さんが切り込んでいきます!

【黒原投手】
Q:先発もやってましたけど、今リリーフですけどもリリーフとして心がけてることはありますか?
「先発は投げる日・投げる試合決まってますけど、僕らは中継ぎが投げる日決まっていないですし、毎日試合というところで僕らは打たれた次の日も試合ですし、そういう切り替えが大事な役職かなというのはすごく思います」

さらにリリーフピッチャーがスタンバイするブルペンについて、山内さんが気になるポイントがあるようで…

【黒原投手】
Q:ブルペンでお菓子食べてます?
「お菓子…ガム食べてます」
Q:誰が用意するんですか?そのお菓子は
「ガムは…いや決まっていないです」
Q:黒原投手も持っていたりするの?
「僕はないですね」
Q:誰が持ってきてくれるの?
「ザキさんとか」
Q:中崎投手が持ってきてくれる?
「塹江さんも。飴・ガム・グミ」
Q:何が流行っているんですか?
「ガムとグミは大体皆食べるんじゃないですかね」

Q:じゃあ今度黒原投手も自分で持っていって、そうしたら皆びっくりするかも
「そうですね。減ってきたら」

先発からリリーフに役割が変わった中、続いて山内さんが気になったポイントは…?

【黒原投手】
Q:リリーフとなるとオフの過ごし方とか、何か気をつけてます?
「いや特にもう、休んでます本当に。何もなかったらですけど、でも本当にプライベートで全然買い物したりとかたまにカフェ行ったり」
Q:カフェ?カフェいくんですか?カフェ1人で行くんですか?
「全然1人で行きます」
Q:へぇ~!何飲むんですか?カフェ
「僕はカフェラテが好きなので」
(カフェ行くね、プロ野球選手ね)

公私ともにここまで充実のシーズンを送っている黒原拓未。
それでも自身が見据える先にあるものは、さらなる高みです。

【黒原投手】
「夏場皆しんどい時期だと思いますけど、しっかり粘り強く自分自身も周りに負けないように、これまで以上に良い結果を残せるように戦っていきたいと思います。勝ち試合で7回8回」

Q:勝ち試合のセットアッパー辺りを?
「そうですね。やっぱりそこがリリーフやる上で一番目指すところというか、7・8・9回というのは皆が目指すところかなとは思う。そこを目指してコツコツと頑張りたい」

Q:恐らく近々あると思いますので、そういう場面が。頑張ってください。ありがとうございました。
「ありがとうございます」
(カフェ行くんか~)

(スタジオ)
プロ初勝利も含めて飛躍のシーズンと言える黒原投手ですが、先発からリリーフに転向してここまで素晴らしい内容です。

【コメンテーター:元カープ・安部友裕さん】
「先発投手としてプロに入ってきて、何があるか分からない中ですぐに結果を出すあたりはさすがドラ1だなと感じます」

そんな黒原投手、3日のタイガース戦でも安定したピッチングを見せました。
1点ビハインドの8回に登板、ホームラン2本を放っていた佐藤選手から三振を奪うなど1回を投げて2奪三振の無失点、これで6試合連続無失点、13試合連続で三振を奪っています。安定感のあるピッチングでした。
本人も目標と語っていた勝ちパターンでの登板も楽しみですね。

【安部さん】
「近い内にあるんじゃないですか」

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