サッカーJ2ブラウブリッツ秋田の本拠地となる新たなスタジアムの建設候補地が定まならない。秋田県の佐竹知事は「ブラウブリッツが主体性をもっと持つべき。これが議論空転のもと」と指摘した。

秋田市は、新スタジアムを外旭川地区のまちづくり事業の一環で整備する計画で、卸売市場の再整備で生まれる空きスペース「余剰地」を活用するとしている。しかし穂積市長は、1日の6月定例議会閉会後、報道機関の取材に対し、新スタジアムの建設候補地について「八橋が一番有力だと思っている」と述べた。

開会中の6月県議会は2日、予算特別委員会の総括審査が行われ、委員からスタジアム整備に関する質問が相次いだ。

佐竹知事は「相当な秋田市の方針変更なので、市で市議会も含めて一定の認証、オーソライズ(公認)、それがあってはじめて県として正式な行動が取れる」と述べた。

また、委員からの公設か民設かの質問に対しては「県との協議なしにやっているので、これはやはり市が主導権を持ってやるべき」と答えた。

卸売市場の余剰地を建設地とした場合の新スタジアムの整備計画では、総事業費は約90億円。費用は県と市、ブラウブリッツが中心となる事業主体が30億円ずつ負担する計画。

佐竹知事は「ブラウブリッツには資金調達の専門家を置くように何回も言っている」と述べた上で、「チームも市も、誰が新スタジアムを造るか、これをまったく議論せずに絵を描いた。チームが主体性をもっと持つべき。これが一番の議論の空転のもと」と指摘した。

そして佐竹知事は、4年後に開館する新県立体育館を本拠地とする予定の秋田ノーザンハピネッツを引き合いに出し、「ハピネッツはアリーナで多額の使用料を払うと言っている。ブラウブリッツの経営環境が相当議論に響いている」と述べた。

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