独自取材でニュースを深堀りするコーナーシンソウです。夏の登山シーズンが本格化する中、遭難しないための備えを取材しました。
(登山者は…)
「すがすがしい。ご飯を食べて帰っている」
「むちゃくちゃ気持ちいい。涼しい」
「週1回以上歩く。みんなとワイワイしながら歩くのが楽しい」
夏は、1年のうち、山が最もにぎわう季節。そんな中、注意したいのが山での事故です。
全国で発生した山岳遭難件数の推移です。2023年の1年間の遭難は3126件、遭難者数は3568人とともに、統計を開始した1961年以降で最多となりました。コロナ禍に伴う行動制限が緩和されたことに加え、アウトドア活動が注目されて登山者が増えていることが背景にあるとみられています。
岡山県内では2023年に16件、2024年は既に11件発生していて、高梁市成羽町の天神山では6月4日、高山植物を見に行くため、山を登っていた71歳の男性が滑落し、死亡しています。
(岡山県警地域課 杉田理佳次長)
「遭難の原因をみると、経験不足や装備不足などがある。しっかりとした計画を立ててほしい」
山岳遭難の多くは、経験不足や天候に関する不適切な判断などによるもので、遭難しないために無理のない計画を立てることが最も大切です。
万が一、遭難した場合の備えとして、登山届の提出も有効です。登山届は、山の標高に関わらず、日程や一緒に行動するメンバーを記載し、山の最寄りの警察に提出するものです。スマホアプリ「コンパス」を使ってオンラインで提出することもできます。
(岡山県警地域課 杉田理佳次長)
「山は気候が変わりやすいので、雨具、簡易テント、大切なのは地図やコンパスなども必ず持って行ってほしい」
この他、モバイルバッテリー、ヘッドライト、非常食なども必要です。
(岡山県警地域課 杉田理佳次長)
「登山の経験がない人、軽装で、ハイキング気分で山に登ってしまう人もいるが、山の天候は変わりやすく、滑落する恐れもあるので、十分な装備と、計画書の提出を踏まえたうえで山に登ってほしいと思います」
夏山を楽しむためにも、決して甘く見ず、無理のない計画を立て、もしものために備えることが求められます。
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