■テニス全仏オープン 車いすの部男子シングルス決勝(8日、フランス・パリ)

世界ランク2位の小田凱人(18、東海理化)が、同3位のグスタボ・フェルナンデス(30、アルゼンチン)を7-5、6-3のストレートで下し、大会連覇を成し遂げた。

8月下旬に開幕するパリパラリンピックと同じ会場で行われた決勝。小田は第1セット、互いに3ゲームずつブレークし合い、ゲームカウント5-5で迎えた11ゲームをブレークに成功。続く自身のサービスゲームもキープし、7-5で第1セットを先取する。

第2セットの第1ゲームをブレークに成功した小田は、第5ゲームで2度目のブレーク。第8ゲームで相手にブレークを許すが、直後の第9ゲームでブレークバックに成功し、このセットを6-3で奪い、ストレート勝ちで大会2連覇を達成した。

小田は三木拓也(35、トヨタ自動車)とのペアでダブルスにも出場しており、この後行われる決勝で単複の2冠を狙う。

全仏オープン3年連続出場となる小田は、昨年の決勝でアルフィー・ヒュウェット(26、イギリス)を6-1、6-4で破り、初優勝。当時17歳1か月の史上最年少で四大大会男子シングルス王者に輝き、グランドスラム初タイトルを獲得した。さらに7月のウィンブルドンも制し、世界ランク1位に。10月の杭州アジアパラで優勝し、パリパラリンピック日本代表の座も射止めた。「凱人」という名前の由来になっているのがパリの凱旋門。「勝ちどきをあげる」という意味から名づけられた。

■小田凱人(おだ・ときと)
2006年5月8日、愛知県一宮市出身。9歳の時、左股関節に骨肉腫を発症。10歳の時、国枝慎吾氏の動画を見て車いすテニスを始める。「世界Jr.マスターズ」単複優勝、15歳でプロ転向を表明し、17歳の時に出場した昨年の全仏オープンで史上最年少優勝を果たし、史上最年少で世界ランキング1位にも到達。同年10月の杭州アジアパラ男子シングルスを制し、パリパラリンピックの日本代表に内定した。

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