中古の家電事業に本格参入すると発表したパナソニック。一体、なぜこのタイミングなのか?背景には物価高騰と節約志向があるといいます。詳しく解説します。
新品の約2割安く販売も 1年間の保証付き
熊崎風斗キャスター:
実はパナソニックは2023年12月から販売直後に不具合で回収した家電の修理・販売を行っていました。
その家電は「ドラム式洗濯乾燥機」と「4K有機ELテレビ」です。
この種類が2024年4月10日から増えます。具体的には冷蔵庫、ポータブルテレビ、レコーダー、デジタルカメラが加わります。
さらに9月(予定)から、電子レンジ、炊飯器なども加わります。
サブスクサービスではドライヤーなどが既に提供されています。
では、どのように再生していくのか、パナソニックのドラム式洗濯乾燥機のケースを見ていきます。
工程の1つ目は、外観・付属品の確認です。キズや破損がないかなどの確認を行い、破損があった場合は新品に交換します。
工程の2つ目では、洗浄を行います。酸性「クエン酸」で、“洗剤残り”を除去します。高圧スチーム洗浄も行います。
工程の3つ目は、動作確認です。異常(異音)や水漏れなどがないかの確認します。
そして最後には、清掃やクリーニングを行います。
排水ホース内やフィルター、ドラム内などの清掃をしっかりと行った上で、販売するということです。
熊崎キャスター:
気になる販売価格についてですが、割安で販売するということです。
1年間の保証付きで、パナソニックのECサイトで販売します。サブスクサービスも提供するということです。
パナソニックの“公式中古”ということで製品の状態に応じて価格を設定するそうです。冷蔵庫や洗濯機の場合は、▼新品の約2割安く販売するということです。(※商品により価格が変動する可能性もあります)
活況なリユース市場 2023年には4兆円に達するとの予想も
熊崎キャスター:
リユース(中古品)市場は、右肩上がりなんです。
「リユース経済新聞」の推計(2023年9月時点)によると、市場規模は2014年から伸び続け、2022年は2兆8976億円に達しています。
今後の予想では、2025年には3兆2500億円、2030年には4兆円に達するのではないかとみられています。
そんな中で様々なものが、リユース市場に参入してきています。
公式中古品の販売を代行している企業は以下のようにコメントしています。
Free Standard 野村晃裕 取締役
「フリマアプリの普及で、中古品に対する抵抗感もかなり薄れてきています。『公式』の“お墨付き”もあり、お客さんも安心して購入してくれています」
「Free Standard」は50以上のブランドを“公式中古”として販売・レンタルを行っているそうで、新品の約半額での販売も多くあるそうです。
例えば、フランス製の鍋「ストウブ」は、新品が約4万円するそうですが、中古だと半額の約2万円です。
様々なものが販売され、市場が拡大しているということは間違いなく言えます。
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