コメ農家の高齢化が進む中、持続的な供給を可能にするための取り組みとして、岩手大学が開発した冬にイネの種を田んぼに播く技術を全国に広めようと、新たなプロジェクトが始動しました。

12月18日は岩手大学農学部の下野裕之教授が会見を開き新たなプロジェクトについて説明しました。

日本ではコメ農家の平均年齢が68歳と高齢化が進んでいて、今後大規模な法人などが生産の受け皿となる場合、現状の作業では4割が春に集中し季節ごとの労働時間が偏ることが課題となっています。

作業の省力化のため岩手大学では2007年から寒冷地を対象にイネの種を初冬に田んぼに播く技術の開発に取り組んできましたが、今回のプロジェクトではこの技術の全国展開を目指すことになりました。

具体的には種のコーティングの調整などにより、初冬だけでなく早春に播くことが可能な技術を開発し稲作の自由度を高めたいとしています。

研究統括者・岩手大学農学部 下野裕之教授
「種をまく時期をのばすことによって、より効率的に(大規模法人・農家が)新しい農地を受ける形でより安定生産につなげてほしい」

このプロジェクトは予算規模1億5000万円の国の事業として採択されていて、全国31の研究機関や生産者とともに新技術の開発を目指します。

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