月に住むという夢を現実にするための第一歩となるのだろうか。
京都大学と鹿島建設は、地球と同じ重力で月に住むことができる施設について、建設方法や人体への影響などの具体的な研究を開始したと発表した。
■【動画で見る】「月に住む」実現に向けて「ルナグラス」構想 重力装置の具体的な研究開始
この記事の画像(6枚)京都大学SIC有人宇宙学研究センター長 山敷庸亮教授:この2年間で宇宙を取り巻く環境も変わってきた。われわれの意識も今までは夢だったのが、実現するにはどうしたらいいかとフェーズが変わってきた。
夢の実現に向けて、確かな手ごたえを口にした京都大学の山敷教授。
京都大学と鹿島建設は、おととし月などに住むための施設「ルナグラス」の構想を発表した。
月は地球と比べて、重力が6分の1しかないため、生活したとしても筋力が衰えるほか、血液などの循環に悪影響があることが懸念されている。
ルナグラスは、この重力問題を解決するため、建物を回転させて遠心力で人工的に地球と同じ重力を発生。地球と同じように過ごすことを目的にしている。
会見では、実際に1万人が住むための居住空間を想定した、ルナグラスの2万分の1のサイズの模型も報道陣に公開された。
発表当初は、あくまで構想段階だったルナグラスだが、その後、全国から技術の提案があったことなどから、今回、建設方法や人体への影響などの研究を、具体的に始めることになったという。
鹿島建設イノベーション推進室 大野琢也担当部長(宇宙):2年前は、記者会見の時は皆さんへの問いかけのつもりだった。ある1つのゴールを目指すことで、色んな技術の結集点になりつつある。その技術を結集すると、実現に向かって、本当に動き出せるのではないかと。
研究チームは2030年代には、地上に人工施設を建設し、宇宙での実験につなげたいということだ。
人類が月に住む。SFの世界の夢物語に思えるような話が、実現する日はくるのだろうか。
(関西テレビ「newsランナー」2024年12月18日放送)
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